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流氷シーズン真っ盛りのゴマフアザラシ 2008年2月11日

(晴れ 気温-12.0℃ 風速4.4m/s: 2月11日6時 紋別)

2008年の北海道道東旅行も2月11日で三日目です。2月9日、2月10日午前中と 知床で流氷、アザラシ、ワシを堪能し、2月10日の午後から次の目的地であるアザラシの街、紋別に向かって移動を開始します。幸い天気もよくドライブも順 調です。が、やはり北海道は広いし、いろいろ道中気になるものが目に入ってきて、寄り道をします。紋別に着いたころには既に日は落ちていました。この日は 紋別泊。
 翌朝は私の中ではここ数年は毎年恒例の早朝ガリンコ号流氷クルーズに乗り込みます。港を6時に出航します。


この日も前日に引き続き天気は快晴!
三年くらい毎年この季節に早朝ガリンコクルーズをやっていますが、今年は最高の天気です。
定刻6時に紋別港を出航します。


徐々に空が明るくなってきます。
流氷は港近くの海にはありませんでした。
2006年の悪夢が頭をよぎりますが、前日の時点で流氷の位置は港から5~10kmくらい。ガリンコ号の射程範囲内です。風も穏やかでしたし流氷にはきっと会えることでしょう。


出航後30分くらいすると無事に流氷原に突入しました。流氷の上にオジロワシとオオワシが並んで止まっています。日の出間近ですがシャッタースピードはだいぶ遅くなりぶれています。申し訳ない。
ガリンコ号に設置してある温度計はマイナス10~11度くらいを示していました。ガリンコ号も動くので多少風も感じ体感温度はかなり下がっています。


そしてオホーツク海の荘厳な夜明けです。
この日の日の出は6:35。
太陽が変な形をしていますが、これは厳冬期に気温と海水温の温度差が大きくなると発生する珍現象で一種の蜃気楼のような物です。今回はそこまで真四角では ありませんが、この現象は「四角い太陽」とか呼ばれており、ヤフーやグーグルで上記括弧内を検索すると関連情報がたくさん見つかります。この現象は北海道東岸のよく晴 れた厳冬期の海沿いの夜明けに見られるようです。
 快晴の中、不思議な太陽と流氷を眺め、満足して紋別港に戻ります。一旦ホテルに戻り朝食を取り、暖まってから再び屋外へ。このサイトでもおなじみのオホーツクとっかりセンターに向かいます。


センターのプールにも氷やら雪やらが浮いていました。真冬のとっかりセンターですね。氷の合間からアザラシがぬぼっと顔を出して息継ぎをしていました。


これはメスプールの写真。真っ白な氷が浮いています。
これでも凍えることなく生きているのですからたいしたものです。彼女達にとっては紋別の寒さくらいなら暖かいくらいなのかもしれませんが。。。


動画(1.69MB)

とっかりセンターは一部改修されておりました。水中の様子が見えるガラスをはめ込まれたプールで、水中が見える部分でテント状の仮設施設だった ところがコンクリート作りの立派な通路になっておりました。。私が通い だしてからでもソフト面では目に見えて進歩するセンターですが、ハードで改修されたのは今回が初めてです。センター施設全体から見れば小さな改修かもしれませんが、改修を行ったこと自体賞賛いたします。


氷のプールを泳ぐアザラシたち。
ゴマフ模様には氷がよく似合うと思います。


メスゴマフプールを眺めているとゴマフ模様でないのが一頭いました。
ワモンアザラシのこむすびです。
飼育されているアザラシの配置は日々異なるので、今もこのように飼育されていないかもしれません。


ワモンアザラシのこむすび。
ワモン模様が薄い、むしろ消えています(^^;


動画(270KB)

そうこうしているうちに給餌タイム。
本日は2月の流氷シーズン真っ只中の土日。
多くのお客さんに囲まれて給餌がスタートです。
この写真はオスの給餌の一コマ。


職員さんに寄ってくるアザラシたち。これはメスゴマフの回です。
奥の目を瞑っているのがコムケ(だったと思います(^^;)
職員さんが手に持っているのは目薬かな。


ふれあい広場にはこのような台が設置されていました。転がった時のアザラシ一頭の体高分くらいの高さがありましたが、気合があるのはちゃんとよじ登っていました。


この台は左の写真の通りセンターの名前と日付入りで人間がかがむとちょうどアザラシの顔と人間の顔が同じくらいの高さになります。アザラシとの記念撮影にはちょうど良い高さでした。


とはいえ、アザラシのほうもバケツの魚を狙う気に満ちています。この台に乗っかれば職員さんが立っている時でもバケツが射程距離内になりそうでした。


動画(1.36MB)

職員さんとアザラシと。職員さんとアザラシたちの信頼関係が滲み出ているようで、見ているだけで微笑ましくなります。


なお、この季節の触れ合い広場はむちゃくちゃ滑ります。シャーベット状の雪と水が混じってぶちまけられている状態です。私がカメラを持ってアザラシを撮ったり眺めたりするのに夢中になっていた ら、見事に体を持っていかれました。職員さんはもちろんほかのお客さんからも心配されるくらいの滑りっぷりで、したたかに腰を打ちました。皆さんはお気をつけ下さい。


元気なとっかりセンターのアザラシ達を見て、満足します。
この日は一時間くらいで流氷シーズン真っ盛りでお客さんの多いにぎやかなとっかりセンターを後にしました。

 とっかりセンターの後は恒例のオホーツクタワー方面へ。センター職員さんから「野生のアザラシがオホーツクタワーの前辺りをうろうろしている」とうかがっておりましたので。
 ボケボケ歩きながら海上の氷を眺めます。オホーツクタワーの真ん前の堤防前の雪の山(というほどの山でもないですが)を少しよじ登り、堤防の上に顔を出して タワー前の港内を双眼鏡で見渡すと、一頭のゴマフアザラシが氷の上に転がっておりました。我ながらアザラシを見つけるのが上手くなったものです。堤防から は結構遠くで100m位はあったかもしれません。雪山の上に腰と三脚を据えアザラシを眺め回します。


氷の上に転がるアザラシとカラス。カラスはアザラシにちょっかいをかけにきたのでしょうか。「何か変なやつがいるなぁ」とでも思って降りたのかもしれませんね。


アザラシはカラスをあまり気にかけていないようですが、不意に首を上げて威嚇するような仕草をするとカラスは飛んでいってしまいました。カラスは「転がっているだけのつまんないいきものー」とか思ったのでしょうか。


ゴマフ模様が見えますね。ゴマフアザラシです。


何か眠そうな顔をしておりました。氷や岩の上に転がる野生のアザラシは大抵眠そうな顔をしておりますが…。


と、そこに超満員のお客さんを乗せたガリンコ号がやってきました。
おそらく船内アナウンスで「右舷前方にゴマフ一頭発見」とか流れているでしょうから、お客さんも右舷にびっしり並んでいました。アザラシは驚いて潜るかと思いきや、気にしないで転がっていました。


左の写真のガリンコ号が今度は帰港してきました。速度を落としてエンジンの回転を下げ、件のアザラシに近づいていきます。アザラシは写真右上付近にいます。ちっちゃくて見えないけど(^^;


ガリンコ号がアザラシに近づいて行きます。写真右上の大きな氷の上にアザラシが転がっております。
よく考えると私はガリンコ号乗船中に上野生アザラシを見たことは無いです。私がガリンコ号に乗るとアザラシが姿を消す説。

 さてさて、続いてはオホーツクタワーを離れ、港へ。実は先ほどのとっかりセンター訪問中に紋別のアザラシ情報を発信しているpramonさんにお会いすることができ「港のほうにもアザラシがいるようです。」という情報をいただいていたので、ちょっと行ってみます。
 港についてびっくりしました。あっさり氷の上に転がる一頭のゴマフアザラシを見つけたのはともかく、岸壁のものすごい近いところにゴマフアザラシが転がっていることに驚きます。転がっていたアザラシはかなり小型だったので、子供のアザラシかもしれませんね。

ここでは双眼鏡でどこにいるかなぁ、と探したら肉眼で見える距離に転がっていた!みたいな状況でした。私もアザラシに気付かずに近づいており、アザラシに気付いた時には、既にアザラシが涎を垂らしながらこっちを見ていました。
とりあえず後足の隙間から覗いているのはうんこでしょうかね(^0^)大海の活力です。なお、この写真を拡大すると、このアザラシが放尿中なことが分かる のですが、彼(お腹側の生殖器の位置からこの個体は雄です。)の名誉のためにも拡大写真を載せるのはやめときます。このサイトに掲載している種々のデータの うちアザラシの放屁動画の次に珍しいデータかと思います。


この写真は、サイト掲載に当たって縮小はしておりますが、ノートリミングですし、撮影記録を見たらカメラの光学ズームを全部繰り出さないで撮影したようです。。。
涎やうんこなど体からいろんな物を垂らして純白の氷の上に転がっていました。後足の滴り具合がなんとも・・・。


不意の訪問者にも慣れると再び眠そうな顔に戻っていきました。ちなみにアザラシまでの距離は5m有るか無いかです。豊頃大津港のコロちゃんを除けば野生のアザラシで人間がここまで近づいても動じないで寝ている個体は見たことがありません。ひょっとして人間に飼育されたことがある個体かもしれませんね。


涎垂らして幸せそうな顔で眠りに戻っていきました。
日が暮れて気温も下がってきたので私も紋別を後にします。

今回のアザラシを追いかけつづける旅はここまで!紋別から女満別空港に移動し北海道を後にします。今回は知床でも紋別でも毎日野生のアザラシを見られましたし、なかなか濃い旅ですっかり満足して東京に戻ってきました。

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