抜海港のアザラシが増えたのは流氷の減少が原因??(3/10修整)

当サイトの掲示板を通じて(ココペリさんありがとうございました。)最近のマスコミの記事で
抜海や焼尻など日本海側でアザラシが減少している理由について説明しているモノがあるという情報をいただきました。
記事の主旨は「流氷が減少し、以前は、流氷がびっしり張り詰めて潜りにくい宗谷海峡を越えられなかったが、流氷が減って日本海へ行きやすくなった。それゆえにアザラシの宗谷海峡の往来が容易になり、餌が豊富な日本海側への行くのも簡単になった。そのような事情で日本海側に現れるアザラシの数も増えた」というものです。(http://www.hokkaido-np.co.jp/news/environment/146798.htm
http://sankei.jp.msn.com/science/science/090129/scn0901290328000-n1.htm

でもですね、この論法は私はすんなりとは納得できませんでした。
私の実際に抜海を訪れた経験では、アザラシは11月くらいから抜海にやってきております。1月の初旬にはもう数百頭の群れになっていました。
一方、流氷がオホーツク海に大挙してやってくるのは1月の半ば~2月前半。(流氷初日の平年値は紋別でさえ1/22、抜海に近い稚内は2/10。観測を開始した1946年以来の極値をとっても稚内の流氷初日は1/8。しかも極値が観測されたのは2001年であり、温暖化が進んでいるはずの年代のかなり最近。まぁこういった統計情報はいくらでも都合のよい数値をぽっと出すことができますので騙されないようにしないとですね。ただ平年値はごまかしようがありませんが。。。)
いくら流氷が減ってきているとはいえ、30年位前でもアザラシが増えている12月中に流氷初日というのは無かったことだと思います。
ですから現在でも過去でも流氷が押し寄せてきているシーズンの前に、抜海のアザラシは急増しているわけで、流氷が宗谷海峡を封鎖しなくなってきたから抜海に来るようになった、というのが腑に落ちないのはこんな事情です。
また稚内で流氷が観測される期間の平年値は1年辺り30日(紋別は74日、網走は87日)。
この数値からも、もともと流氷は稚内にはあまり来ていなかったような気がします。稚内の流氷の接岸期間は極値をとっても最大73日ですし。
また宗谷海峡を流氷が塞いだ日数の統計データの推移等も見ないと流氷減少→流氷が宗谷海峡を封鎖しなくなった→日本海側にアザラシ増加とはならないですよね。
いや、説を真っ向から否定する気は無いです。何か学会とかシンポだったら質疑応答の際に手を上げて疑問をぶつけてみたい、そんな程度の疑問なんですけどね。
どんな理由にせよ抜海でアザラシが増えているのは事実でしょうし、原因の究明と漁業とアザラシの両立ができたらいいなと思います。
(初版を酔っ払って書きなぐったせいかあまりにも目に余る誤字脱字が多かったので3/10に訂正しました。)