襟裳岬での漁業被害とゼニガタアザラシ~追加情報~

先日、襟裳岬のゼニガタアザラシと漁業被害についてというエントリー(以下、「先日のエントリ」)を載せました。
その後、地元の事情に明るい方から興味深い追加情報をいただきましたので、ご紹介したいと思います。
・先日のエントリにあるような傷物のサケを商品化するような試みは以前試みたことがある。しかし、傷サケはアザラシに齧られたりして殺された状態で海の中にいるので、鮮度はかなり悪くなり、身もふやけてきていて味も落ちる。現在は、そのようなアザラシが食べたサケが入っていると言う記事が掲載されるだけで、他のサケは大丈夫なのかと言ったクレームも来る。そのため、漁業者もアザラシが食べたサケを漁船にはなるべく積まないようにしたりする苦労も生じる。漁業者も捨てたくて捨てているわけではない。
北海道近海の海水温が低いとはいえ、網に入った生きた状態のサケを殺すのに比べれば、網の中で傷ついて死んだサケの鮮度は落ちますよね。
ちょっとアザラシに引っかかれたくらいなら製品にしても良いじゃないかと思うのですが、ちょっと傷ついたサケと良いサケを仕分けるだけでも船の上の作業が煩雑化するのは目に見えていますし。。。ごもっともなことです。
・襟裳岬のアザラシの数もここ25年で3倍以上に増加しており、今後も減る要素が無いので、海のエゾシカ状態にならない事を願っている。
ゼニガタアザラシの個体群の維持という観点ではアザラシの数が増えるということは結構なことですが、ゼニガタアザラシと対峙している地元にとっては良いといえる状況なのかどうなのか。エゾシカも増えていろいろな被害を出しています。いまやタンチョウでさえも増えてきて農業被害が囁かれていますが、野生動物との共存は並大抵のことではないと思います。
単純に傷サケを売って漁師の収入を確保しようというのは難しそうですね。
個人的には野生動物の管理は「安易に」行政の補助金や環境助成金、保護団体等の寄付金に頼るのは最終手段だと思っております。補助金、寄付金に頼ることができるうな構造が永続的に続くとは思えないので。。。
ではどうすればいいのかというと、もちろん素人がぱっと思いつくような答えは無いのでしょうが、サケは100g辺り部位によるけど100~200円くらいで小売に出されていると思いますので、100g当たり2~3円くらいのアザラシ保護協力金みたいな形でお金を上乗せしてみるとか思いつきましたが、既に試験的にやられているような気がします。。。そして今でも形になっているのを見ないというのは失敗しているのかな。
昨日ちょっと茶化したようなエントリで触れて反省したCOP10ですが生物資源の取り扱いの話し合いもされていると思います。関連情報が無いか注視したいと思います。
でも日本のいわゆる大衆魚と呼ばれる魚は安すぎと思います。もちろん消費者は単純に安いほうがうれしいのですが、それにしてもこれで儲けが出るのかと思うくらいの価格だと思います。