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畳と古建具に囲まれた和室(居間):我が家の団地リノベーション3

我が家のリノベーションシリーズ。先回は間取りを紹介しました。

難航した間取りの検討・・・:我が家の団地リノベーション2
リノベーションの話です。先回はリノベーションの方針や検討のはじめの頃に考えたことを紹介しましたが、今回は間取りの話です。 住みやすい家になるかならないかは間取り...

今回からは個々の部屋を紹介しようかなと。まずは居間から。以前も書きましたが、居間には畳を入れたいですし、それも最近流行の正方形の畳や縁無しの畳が夫婦二人と好みではなかったことから、昔ながらの縁があるタイプの畳を入れることで夫婦間で一致していました。検索サイトで「和室 リノベーション 団地」と検索しても、和室を洋室にする、、、というパターンが多い昨今、我が家は購入時に洋室になっていたリビングを和室にしたので、このパターンはなかなか珍しいかもしれません。

 

こちらの2枚のスケッチ。工事に取りかかる前、間取りが決まった辺りで妻が描いたスケッチです。工事の打ち合わせ時には妻がスケッチした絵を何度か持って行きました。

寝室側(西側)視点からのスケッチと、
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これが実際の部屋の写真。
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上の画像とは反対側から。

ワークスペース側(東側)視点からのスケッチ。
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これが出来上がったのはこんな感じ(ワークスペース側から撮影)
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ワークスペース側中央は上の写真の撮影位置より後ろに引けないので、ちょっと横にそれて部屋全体を写したのがこちら。
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壁や天井は栃木産漆喰の塗り壁・天井です。(これは居間だけではなく全ての部屋共通)カウンタの下とフリースペースは木曽檜の無節材で幅11cm。

イラストは結構再現されていると思いますが、微妙に異なるところも。

寝室側視点からのスケッチでは天井を板張りにするイメージですが、工賃が上がるのとそこまでやるか・・・という話になり、壁と同じ漆喰塗りの天井になりました。また間取り図ではフリースペース(写真では戸棚が置いてある辺り)の奥の壁を一面だけ異なる色にする案になっていましたが、これは私が気に入らず取り止め。

ワークスペース側からのスケッチでは正面のカウンタに黒い四角が描かれていますが、テレビのイメージのようです。我が家は今のところ、大型テレビは置いていないし置く予定も無いです。

カウンタの上は寝室側の様子が見られる横長のはめ殺し窓。居間と寝室の間で光を通そうと思いました。あまり見ない横長の窓で等幅ではない桟が入った建具が気に入っています。この建具は他の民家で使われていた古建具を持ってきました。

畳は昔ながらの長細く、縁有りで縁は無地の紺。畳のい草は国産で減農薬有機栽培のもの。妻のスケッチには”青い畳より黄色い畳”とありますが、新品の畳は放っておけばすぐに黄色くなるので手は入れていません(^^; ちなみに工事中で入った直後の畳はこんな色でした。
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今の畳の色は上の写真のとおり。数ヶ月でこんなに色が変わってしまうんですねっ。

 

畳と共に居間の顔になっているのが、ダイニングと居間を仕切る四枚の杉のガラス引き戸。
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これも古建具で三浦半島の民家の雨戸として使われていたものを購入しました。杉材の古い建具です。

雨戸なので半屋外で使われていたのでしょう。年期の入り具合が激しいですしよく見ると腰板に隙間が開いていたりしますが、心惹かれるものがあります。
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この建具との出会いは、古建具ばかりを売っている妙な店を妻が見つけてきて、二人で出かけた時に一目ぼれしたものです。

最初はよくこんな店を見つけてきたな、、、と思いましたが、一方でこの引き戸を含めて我が家に運び込まれる古建具達を選んでいると”面白そうな家になりそうだな、、、”と確信したのも覚えています。

そして私一人では絶対に古建具にはたどり着かなかっただろうなと思います。その意味では妻に感謝。
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和室の建具たち。壁に付いている小窓(この中は私のワークスペースです。)も古建具で材は杉、障子紙は和紙の材料の楮を使ったものを新たに張りました。ワークスペースの入り口の引き戸も古建具。これも杉材で、古建具とはいえ比較的新しそう。ワークスペース角に立っている柱や長押は杉材で、これは新材を使っています。

以上のように我が家の居間は非常に杉材が多いのです。杉は木目の色が比較的はっきり出るし、節も非常に多い個性が強めな国産の針葉樹。

実は工事中に何度か覗きに来て、これらの個性の強い杉材で施工されていく様子を見たときは、失敗しちゃったかな、、、と思いました。というのは、着工当時の頭の中では新居の壁は白い漆喰で床は檜の無垢材+畳のつるっとしたイメージ。そこには杉のような木目の個性が強い材ではなく、床と同じ檜のようななめらかな木肌の木材で統一すればよかったか、、、と思ったのです。上の写真でも特に杉の柱の赤さは際立っています。

さらに引き戸は古建具を持ってくるのですが、戸をはめる枠はこの部屋のサイズに合わせて造作する必要がありますので、この枠部分は新材で作成することになります。なので枠部分は古建具と枠材の色がちぐはぐになり、失敗しちゃったか、、、”と思ったことも。特にガラス戸の枠材としてやって来た杉材は赤みと白みが混ざったいわゆる“源平“ってやつで、最初に見たときは、ぎょっとするくらいツートンカラーだったので、これら全てが馴染むのかな、、、と懸念しました。
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これがその枠材の現在の様子(工事後4ヶ月くらい?)。

溝が切ってある材が枠材なのですが、左側に行くほど赤くて、白い部分が混じっているや長押と比べてもかなり赤い色をしているのが、お分かりいただけるかと思います。

工事の際に初めて見たときは、実費を出して個性の弱い材に交換してもらおうか、、、ということもチラッと考えたのですが、既に戸を渡す溝が切ってあり、返品したらこの板はゴミになってしまうこと、縁あってこの源平材も我が家に来たことですし、ゴミにするのも忍びないと思い、そのまま施工してもらいました。木材は天然素材ですので色の見た目に多少のばらつきがあるのは仕方ないです。
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しかし、実際部屋が出来て、住んでみると、なんとなく枠材も違和感がない。ただでさえ個性が強い古建具たちが入ってきているので、少々の枠材の個性は引き戸たちが丸呑みしています。材の色も住んでいるうちに新材の初々しさは徐々に落ち着いてきています。

今改めて我が居間を眺めると、古建具の4枚のガラス引き戸があり、障子とガラスの古建具の内窓があり、こいつらは強烈な個性。なので結果としては新材でも比較的木目がはっきりしていて主張が強い杉材で柱や長押、建具枠、そして低めのカウンターを作って正解だったと思います。結果オーライですが家作りって難しい・・・。

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↑の話に出てきた和室のカウンターの材は厚さ4cmで横4mの杉の1枚板。これも杉なので木目がはっきりとした材です。

このカウンターは、当初、古材で作ろうと思ったのですが、それなりの長さと厚さを持つ古材となるとそれなりの値段になるのと、施工会社さんの他のお家の事例を見学した際に、杉の新材一枚板を使ったカウンターを採用していた素敵な事例を拝見したことから杉の新材を採用しました。

我が家に大型テレビは無いと上述しましたが、カウンタの下にはテレビ用のアンテナ差し込み口とコンセントを配置しております。カウンターには配線用の穴を開けました。微妙にカウンタの配管用穴とテレビのコンセントが縦方向に一直線にならないようにずらしてあります。配線を垂らすことを考えると配線用穴とコンセントは一直線上にあったらお互い干渉しそうなので。

続いて居間の照明。この照明は上に出てきた古建具たちを購入した古建具・古道具屋さんで購入したものです。
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↑写真でも分かるのですが半球のガラスカバーの下端が歪んでいます。商品の製作が機械任せでは無く手作業が関わっていた古い時代のものなのでしょう。

本年の5月5日にこの照明を買いに行った様子をちょろっと書きましたが、本品は妻がずいぶん前から気に入っており、ずっと狙っていた様子。この販売店に通いだして8ヵ月くらい経ち、先に選んだ建具たちがリノベした新居に納まり、我々人間たちが引っ越しを終えたあとに、再度お店に行った際にようやくこの照明も購入されて我が家の居間に連れて帰られることになりました。本当に他の人には長い間見向きもされていなかった商品のようで、購入時は埃まみれ。お店のおじさんが私たちが持って帰る前にカバーを水洗いをしてくれたのも懐かしいです。

明かりをつけるとこんな具合。
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半透明のガラスが柔らかい光を放ってくれます。電気の配線関係は古い時代のものは漏電やコードの劣化が怖いですが、ソケット・電線は現代の新品に交換されていました。

居間の紹介だけでずいぶん長くなってしまいました。家は思い入れがあるので長くなりそうです(^^;

次はキッチンを紹介したいと思います。

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