夜明けの襟裳岬のゼニガタアザラシ 2005年11月3日

襟裳へ向けて

 2005年11月2日、翌日3日付けで閉館するひろお水族館に急に行きたくなりました。私は現在阿寒湖に滞在しているのでここから広尾までは180km ほど、車で3時間くらいの距離です。せっかく広尾まで行くので夏に霧に巻かれててしまい野生のゼ ニガタアザラシを見られなかった襟裳岬にも足を伸ばすことにしました。
 ひろお水族館は最終日なのでおそらく大混雑だろうから客の入らないうちにとっとと引き上げてこようと思い開館と同時に入館する計画です。これが最優先。 で、ひろおを引き上げた後、今期の営業が同じ11/3に終わるおびひろ動物園にも寄るのが次に優先されることです。その次に襟裳が来るので、休みは3日の みなので襟裳岬は実質ひろお水族館の開館前に寄るしかありません。
 続いて出発時間を計算します。ひろお水族館の開館は9時、逆算し襟裳岬発は遅くとも8時には出発したい、襟裳岬で一時間くらいは滞在したい、となると襟 裳岬には7時に着きたい。阿寒から襟裳まで余裕を持って4時間となると出発は夜の3時…。夜の3時に起きて襟裳に向かう自信が無かったのと、道路が凍結し かねないに山を越えて行くのが非常にめんどくさかったので、車の中で寝ることを前提に2日の19時頃に出発することにしました。阿寒湖から襟裳まで4 時間、襟裳岬には23時頃の到着予定です。

 2日の19時頃、とっかりブログに書き込んだ後、襟裳周辺の潮の干満を調べ、荷物を積んで出発です。だらだらやっているうちに20時近くの出発になって しま いました。阿寒湖から国道241号で足寄に抜け十勝平野を縦断し太平洋側に抜け広尾に着きます。広尾近くには「シーサイドパーク広尾←」なんて書いてある 看板があったりして複雑 な気持ちでした。襟裳岬に深夜営業している店は無いかなと思ったので寝酒やお菓子を調達。広尾から黄金道路を通り襟裳岬に向かいます。
 襟裳岬には12時丁度に到着。まったく誰も居ない岬上の駐車場にひとまず車を止めます。が、野生の狐が変な声を出しながらウロウロしているのと、岬の強 力灯台が回転しながら辺りを照らすので車中泊したいような場所ではなかったので、岬から少し離れた襟裳岬第二駐車場の直接灯台が見えないところに車を止め 寝床を整えます。

 布団を敷いて広尾で買ったワンカップ焼酎をちびちびやっていたらコロッと眠ってしまいました。目が覚めたのはAM5時40分頃、襟裳岬の日の出はほぼ6 時ジャストなので付近は薄明るくなっていました。そろそろ襟裳のゼニガタも起きたかなと思って寝床を撤収、岬に向かいます。天気は快晴、襟裳岬は強風所と して有名ですが風も無風です。岬の駐車場には早朝にもかかわらず3台くらいの車が止まっていました。みんな襟裳岬の日の出を見に来たような雰囲気でした。 双眼鏡の類を持っている人は一人もいなかったのでアザラシのことは考えてないのでしょう。


前日の寝床。
暖かい日でよかったです。


襟裳岬の夜明けです。

 

襟裳岬のゼニガタアザラシ

 私もカメラと双眼鏡を持って岬の先端に向かいます。大雑把に言うと襟裳岬は海に向かって断崖が何段かになっているような構造なので すが一番上の断崖の先 端についた頃日が昇ってきました。美しい夜明けです。早速双眼鏡で岩礁の辺りを覗きます。アザラシの居場所は夏の訪問で大体どの辺にいるのかわかっていたのですぐ見つかりました。まだ日が昇りたてなの でシルエット状にしか見えませんがごろごろ転がっているのがわかりました。断崖を降りていってさらに岬の先端に向かいます。


クリックすると大きい写真が見られます。

中央にちょぼちょぼいるのが野生のアザラシですが
このサイズまで縮小すると辛いかな。

 


断崖から見た襟裳岬の岩礁。
私が訪れた際は黒丸で囲んだところにアザラシがいました。


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岩場の上のゼニガタアザラシですね。


クリックすると大きな写真が見られます。

アザラシを見ている間にも少し靄がかかってきました。


左上中央部の黒丸で囲んだところのアザラシです。

 突端まで駐車場から5~10分くらいでしょうか。駐車場は高台にあるので階段を下りていきます。岬の先端に腰を据えてアザラシを見物します。岬の突端か ら一番近いアザラシの群れまでは300m~400mくらいかな?肉眼では辛い距離ですね。写真もかなり望遠のできるモノじゃないと辛いものがあるでしょ う。朝の光を浴びて濡れたアザラシの体が輝いて非常に綺麗でした。
 そうそう、私が訪れたのは満潮と干潮の中間位の時間でした。結構な数のアザラシが岩礁に上陸していたので潮の干満にかかわらずアザラシは見えるのかな? 干潮時に訪れるのが確実だと思いますが…(^^)
 岬の先端は下の浜まで降りられるようになっていますが、私の感想ですが、アザラシ見物の際は波打ち際まで降りると帰って見難くなる様に感じました。とい うのは襟裳岬は岩礁地帯なので水面まで降りてアザラシを見るとアザラシまでの間に岩がちょぼちょぼ突き出ているように見え岩自体に邪魔されてしまい、そ してその突き出た岩に波が砕けてますます見にくくなってしまうように感じました。

 


波打ち際から見た朝焼け。


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アザラシは中央の岩で転がっています。後ろのシルエットはカモメですね。


クリックすると大きな写真が見られます。
朝日を浴びて体が濡れているアザラシは光っていました。


光っているアザラシたち。
逆光気味だったので辛いな…。

 襟裳岬は昆布の産地。岬の突端周辺にも漁師さんの家があって、石がひろがっている昆布干し場があるのでその辺には立ち入らないようにしま しょう。座って双眼鏡で覗いていたら地元の漁師さんが「アザラシ見にきたんか?あの辺やあそこにも上ってるぞ」と話しかけてくれました。

 一時間ほどアザラシを眺め、若干ガスがかかってきたようなので岬を後にします。帰りは岬の駐車場に向かって登り道になります。帰り道の途中、巨大な望遠 レンズをつけた一眼カメラとこれまた巨大な双眼鏡を持ったおじさんとすれ違いました。今回アザラシを見に来たのだろうなという人はこのおじさんしか見かけ ませんでした。私にとっては同好の人は少ないほうが良いですが…
 岬の駐車場に着いて、いよいよ本日閉館となるひろお水族館に向けて 出発です。

2005年11月5日作成

霧の中の襟裳岬 2005年8月15日

北海道の南にとんがった場所に襟裳岬があります。この岬には、400頭あまりのゼニガタアザラシが定住しています。ゼニガタアザラシは日本近海にやって くるアザラシのうち唯一日本で繁殖・定住している種類です。他の種類、例えばゴマフアザラシは流氷の季節になると北海道にやってきて、流氷が北に戻る頃、 流氷と同じように北に戻っていきます。

 私自身は襟裳岬には二回ほど行ったことがあります。一回目は通り過ぎただけだったのでアザラシは見ずに、二回目はかなりの時間歩いて岬の先端に行き、岩 に座りながら双眼鏡で長い時間アザラシを見ていました。今回は8月15日の終戦記念日に襟裳岬に行ってきました。13、14日と紋別のとっかりセンター、15 日の午前は広尾のひろお水族館に行っていたのでこのアザラシ旅行の締めとなりました。が、広尾から襟裳岬に向かいますが、岬に近づくにつれ霧が濃くなり襟裳岬は完全に霧の中、 無念ながら野生のアザラシは確認できませんでした…。



岬にあったゼニガタアザラシの案内板


霧の中の襟裳岬の案内板


崖の上から海を望むとこの通り霧です。
右下の白い線が海岸線。

 


風の館内の「霧のためアザラシは観察できません」の案内板、14時には観察できたのかな。

 
 霧をいつまで見てても仕方がないので岬の施設の風の館という所に入りました。ゼニガタアザラシの資料もありました。ゼニガタアザラシ観察用スペースもあ り、望遠鏡も置いてありました。晴れたら寄りたいところですね。


アザラシ上陸スポットを描いた案内板。


ゼニガタアザラシの一年を描いたパネル。


岬のアザラシの様子を紹介するビデオより一場面
これってゼニガタじゃなくてゴマフじゃん!!捏造??
って思いましたが捏造ではないっぽいです。
理由は一番下の倉沢さんの写真をどうぞ。


アザラシの毛換わり紹介パネル。


風の館内にあったゼニガタアザラシの実物大パネル。
木製です。


こっちは子供のアザラシのモデル。


吊るされていたアザラシの毛皮。触ることもできます。


風の館内ではえりも町在住のカメラマン倉沢栄一さんの写真展も開催されていました。


襟裳岬にはゴマフアザラシも住んでいるそうです。
ゼニガタとけんかしたりしないのかな。


写真展の様子です。

今回は残念ながら襟裳岬のゼニガタアザラシは霧の中でしたがぜひとも晴れているときに訪れてみたいですね。次に道東に行くときは襟裳廻りで行こうかな。

襟裳岬に生息する野生のゼニガタアザラシ

野生のゼニガタアザラシが400頭ほど生息する場所です。北海道の南の端に位置し(最南端ではないのですが)風が強い場所として有名です。ゼニガタアザラシは日本に来るアザラシのうち一年中日本で暮らす唯一の種類のアザラシなので、基本的には襟裳岬に行けば一年中転がっているアザラシが見られるわけです。

 

営業期間・休業日
特になし。なんせ野生のアザラシですから。

営業時間
特になし。野生ですからねぇ。ただ襟裳岬の施設「風の館」には詳しい解説がありますし、アザラシを眺める用の望遠鏡が無料で使えますから利用してみるのも良いかもしれません。営業時間は季節で異なるようなので下記サイトからご確認ください。

アクセス
JR様似駅からバスがあるようですが、JRの本数自体少ないです。また広尾側からもバスがあるようですがこれまた本数は少ないです。時間に余裕がない方はレンタカーかタクシーの利用をお勧めします。

公式サイト
なし

雑感・感想など

 北海道の南の端、ではないのですが気分的には南の端といってもいいような場所が襟裳岬です。北海道の中央を走る日高山脈がそのまま海に落ち込んだような 急峻な地形をしており風が強いところとしても有名です。山がそのまま海に落ち込んでいるような場所なので岩がたくさん海からにょきにょき生えているような 印象を抱きます。その岩の上に生息しているのがゼニガタアザラシです。ゴマフアザラシやワモンアザラシなどは流氷の季節になると北海道にやってきて、流氷 が北に帰ると彼らも帰ってしまうような生活をしておりますが、彼らゼニガタアザラシは日本で見られるアザラシの中で唯一日本に定住しております。
  定住していることはアザラシファンにとってはうれしいことですが、襟裳は漁業の盛んな場所で、漁師さんの魚を食べたり網を破ったりして漁業関係の方からみ ればある意味、「敵」ですね。過去ゼニガタアザラシを天然記念物に指定しようという動きがありましたがこういった漁業被害との関係から見送られました。現 在ではアザラシウォッチングツアーの開催など観光資源としても注目されています。

 

岩場の上のゼニガタアザラシです。


風の館内のアザラシ展望スペースにあったアザラシ数お知らせ板

 


断崖から見た襟裳岬の岩礁。
私が訪れた際は黒丸で囲んだところにアザラシがいました。

 

朝日を浴びて体が濡れているアザラシは光っていました。

 

 アザラシは岬とは陸続きではない岩礁の上に生息しています。岬から肉眼で確認するのは難しいかと思います。襟裳岬を訪れる大半の方は灯台のある風の館前の駐車場に車を止めると思いますが、そこから観光客のたくさんいる襟裳岬の崖の上の看板を尻目に延々と岬の崖の下に降りる道を降りて行き、岬の先っぽから8倍の双眼鏡で私は覗いたことがあるのですがその時は見えました。ただ相手は野生の動物ですし、見えるか見えないかは運しだいですね。私は2005年の8月訪れたら襟裳岬は一面霧でまったく見ることができませんでした。

 


倉沢さんの写真にあった襟裳岬のゴマフアザラシ

 

 襟裳岬にある風の館にはアザラシの解説や、高倍率の望遠鏡が備え付けられているので訪れるのも良いと思います。私が訪れた際にはえりも町在住のカメラマン倉沢栄一さんのアザラシの写真展が開かれていました。倉沢さんの写真には、はっきりと襟裳岬で暮らす「ゴマフアザラシ」が写っていました。このゴマフが襟裳岬に定住しているのかたまたま訪れていたのかはわかりませんがやっぱり変わり者はいるものですね。定住していたらゼニガタからいじめられたりしないのかな(^^;

 ちなみに岬には何件かお土産やさんもあり、アザラシグッズを取り揃えているのですが、黒いゼニガタ模様のアザラシグッズはなくみんな白いゴマフとかの赤ちゃんの物でした。ゼニガタの赤ちゃんは白くないですし、なんだかなぁ、と思いました。