知床羅臼沖でイルカ・クジラを追いかける。あ、何か跳ねた!!~2014夏・北海道旅行・その11~

北海道旅行5日目のメインイベントにして、私が今回の旅行で最も楽しみにしていたのが、これから参加するホエールウォッチング。以前羅臼からワシとアザラシを見るために海に出たことがありましたが、今回はそのクジラ版です。
今回お世話になるのは「知床ネイチャークルーズ」さん。羅臼には他にも何社かこのホエールウォッチングの業者さんはいらっしゃるようです。
この日の出港は8:30、11:30、14:00の3便。どれでも良いといえばいいのですが、朝は霧が立ち込めることが多いことから2便目の11:30発に。出港の10分くらい前に行くと、しきりにスタッフの方が私たちの名前を読んでいる様子。どうやら乗船していない最後の客だったようで慌ててて乗り込みます。出港の用意が出来たらウロウロせず早めに港に行きましょう。。。
慌しく出港です。乗り込む前に乗る船の写真を撮りたかったのですが、そんな時間は無い。。。船の構造は船室の上が屋上デッキになっていてここが一番観客の密度が高い。1階も回遊型のデッキになっていて先端部から後ろまで自由に移動できます。陣取りは好きなところで構わないと思いますが、私は比較的空いている1階の舳先の辺りにいました。酔いにくいのは一番後ろかな?逆に一番酔うのが一番前。
さて、この季節、この羅臼沖のクルージングで何が見えるかということですが、知床ネイチャークルーズさんのサイトに詳しく載っています。これを拝見すると7月はミズナギドリ、イシイルカは高確率で、ついでマッコウクジラが半分くらいの確率で、運が良ければミンククジラ、シャチが見えるかも、というところです。アザラシや海ワシはやはり冬。
おみくじ的にはシャチorミンククジラorマッコウクジラのうち2つ以上見られたら大吉。1つなら中吉。1つもダメでイシイルカのみなら小吉、イシイルカも見られなかったら凶といったところでしょうかね。盛大な運試しでワクワクします。
まぁ何日か前にミンククジラは見ているからいいか。骨だったけど・・・。
個人的にはやはり巨大なマッコウクジラか水族館でも人気者で白黒のツートンがかっこいいシャチを見たい。
天気のほうは晴天とは言えないですが、朝よりは回復傾向で国後がはっきりと見えますし、雨の心配も無さそう。運が向いてきたかな。逆に運を使い果たさないようにしないと。
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出港して程なく、船の両脇で何か跳ねています。船内放送が入り、イシイルカとのこと。白と黒のツートンカラーをしているイルカです。こんなにあっけなく見えるとは、、、。さすが高確率で見られるイルカです。いやー、これで「凶」は無くなった。
ちなみに妻は船内放送をよく聞いてなかったらしく白黒の見た目から「シャチだ、シャチだ」と騒いでいました。信じているほうが幸せでしょうし、面白いからしばらく素性は教えないでおくことにします。
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しかしこのイシイルカ、水しぶきは盛大に上げますが、海上に姿を見せない。写真を撮っても姿を写せないというなかなかもどかしく難易度の高い被写体です。うーむ・・・。
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船はどんどん沖へ進み、日ロの境界線付近へ。安全のマージンは取っていると思いますが、やはり怖いような複雑な心境。あんなに近いのになぁ。。。
、、、とそうこうしているうちに、船長からシャチ発見のアナウンス!船内が俄かに色めきたちます。「そんな焦らなくても近くで見せてやるよ」と船長からのアナウンス。
やがて国後島をバックになんか黒いヒレが見えてきましたよ!
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しかも何頭かいるようです。
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どんどん近づいてきます。シャチですね。
船も速力を落としていますが、シャチもこっちに近づいてくる!
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船長の「こっちに来るぞー!!」の声の下、船の下をシャチがくぐりました。水の中でさすがに写らないけど、ぼんやりとその影はお分かりいただけるかと。
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潮を吹くシャチ。シャチもイルカやクジラの仲間ですから頭に空気孔があります。背景は羅臼沿岸の街。
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いやー、シャチですね。本当に見られると思わなかった。
メスのシャチ、子供シャチが何頭かいるようです。人間と遊ぶつもりは無いと思いますが、彼らも遊びの時間のよう。
ジャンプするシャチ!
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お見事。
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つぶらな目が見えるくらい近くに寄ってきたりもしました。あまり表情は分からなかったけども・・・。
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勢いよく潮を吹くシャチ。
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後ヒレを振っていたり。
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何かもう飽きるくらいシャチです。かっこいいです、シャチ。
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町からそれほど遠くないところでシャチが見られるのが素晴らしい。背景は羅臼。
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1頭が海面に出ていますが、海中にももう1頭いるようです。
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シャチは船の周りを着かず離れず泳いでいます。船もエンジンを止めるというか弱めて漂うように。
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シャチの尻尾。こんなに水をはね散らかしているんですね。
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シャチを十分堪能し、贅沢にも客がシャチに少し飽きが来た頃、「次はマッコウさがしに行くぞ~」との船長の声で海域を離脱、シャチともお別れです。
エンジンを吹かしてさらに移動。知床半島先端部の北東方向へ船の向きが変わったようです。
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シャチを見れて大吉気分だったのですが、さらに大吉二つ目のマッコウクジラを見ることはできるのでしょうか!?

夏の羅臼の朝~2014夏・北海道旅行・その10~

夏の北海道旅行5日目。延々と続いてきたこの旅行記も佳境に差し掛かっています。知床滞在は今日が最後。
5日目は再び海に出ます。初日に書いたとおり知床世界自然遺産の特徴である山から海まで知床を遊びつくすのが目標ですが、今日は海です!
今日の海は3日目の海中・海底をはいずりまわるダイビングではなく、海上で船からホエールウォッチングの予定です。
ただ船の時間は11時半で、朝御飯は8時なので、それまでは自由時間。
例によって私は早朝起きて、一人でドライブ。行きたいところがあるのです。
そこは以前にアザラシサイトで野生のアザラシ生息地として紹介した岩場。季節も夏ですし、海の様子をここ数日見るにアザラシはいない確率が高いのですが、やはり近くにアザラシ生息地があれば気になるのが悲しい性。
上述の岩場は鷲の宿から車で2~30分程度の場所にあるのです。様子を見に行ってみました。
やはりアザラシらしい姿は見えない。。。それは折り込み済みですが、むしろそれより天気が悪いことと、ガスが出ているほうが気になるぞ。やはりクジラを探すには視界がすっきりとして、ガスが出ない方がいいでしょうし、雨だと双眼鏡の使用やカメラの撮影に辛い。天気や野生動物の運に恵まれていた今回の旅行でしたが、ついに運が尽きたか。。。
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岩場の先にはサケマスの定置網。これじゃアザラシがいたとしてもなかなか落ち着かないだろうなぁと思います。
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サケマスの定置網に加え、昆布漁の真っ最中で、海岸は昆布を取る船、干す人があふれ、冗談ではなく昆布の匂いに浜は満たされており人間の気配も濃厚で活気があります。これはこれでとても面白いのですが、アザラシはやはり冬のお楽しみです。
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漁船の帰港に沸き立つ?オオセグロカモメたち。
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この後は宿に帰って朝ご飯を食べますが、船に乗るにはまだ時間は早い。羅臼側の知床半島の車で到達可能な最奥部・相泊まで往復することにします。
途中にあるセセキ温泉。満潮になると海に没する温泉です。今日は入らず。
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テトラポッドの上にオジロワシ。この季節はやはり数は少ない。が、何羽か見ました。
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違う角度から。
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しつこく観察していたせいか、飛んじゃいました。
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が、近くのテトラポッドに止まり直し、再びぼんやりしていました。
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昆布漁をする漁師さん、箱メガネで海中を見ながらカギ状の棒で昆布を取っていました。船に積んでいる昆布の見事なこと!羅臼では普通なのかもしれませんが、とても立派な昆布です。
羅臼の海といってもその中で良い昆布の生える場所は微妙に違いがあるそうで、その辺は一家秘伝というか個人のコツというかそういうのがあるそうで、なんとなく新潟の山菜採り・キノコ採りと似ています。
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道の終わり・相泊のキタキツネ。
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相泊から戻る途中、民家の屋根で子育てをするオオセグロカモメの親子を見つけました。
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雛はふわふわで目がつぶらです。しかし何年かすれば大人のオオセグロカモメのような精悍というかずる賢そうというか微妙な顔つきになるのでしょうか。
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雛を育てるオオセグロカモメの夫婦。どんな教育方針で雛を育てるのでしょうか。漁船のおこぼれを貰う方法とか、アザラシにちょっかい出す方法とかそんなのを伝授するのかな?
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オオセグロカモメの子育ての様子を観察し、羅臼市街に戻ります。いよいよホエールウォッチングの船へ乗り込みです!
天気は微妙な上に、ガスが出ていますが、回復を祈るのみです。

シマフクロウが来る宿・2泊目の夜~2014夏・北海道旅行・その9~

北海道旅行4日目の夜、昨夜に引き続き、羅臼町の鷲の宿でシマフクロウの観察に勤しみます。観察の手順は昨夜と同様、夕飯を食べ観察棟から観察します。
昨夜の教訓から本日の撮影はカメラの撮影条件は固定して、観察と撮影に専念することに。すなわち「カメラは望遠レンズを使用し、ISOは最大の1600(拡張設定で3200)、シャッタースピード1/80でF値は最低に設定し、あとは家に帰ってパソコンの現像でノイズが出るだろうけど何とかする。」という方針で固定してしまします。ちなみに宿の提示してある推奨環境は1/80固定、F5.6でISO6400です。
あと人間側の条件も整えます。本日は朝から羅臼岳に登ってきたので昨夜以上に疲労が蓄積していることは明白。一瞬で睡魔に持っていかれそう。そこでコンビニで買ってきた眠眠打破とリポビタンDを夕食後に合わせて飲みます。12時まで持てばいいのです。しかし、妻はそこまでする私を見て呆れていました。
昨夜と同様、観察棟のガラスを取り外し、照明を落とし、シマフクロウが来るのを待ちます。昨夜フクロウを見ている事もあり、今夜は心理的には非常に楽というか、余裕を持ってフクロウのいない生簀を見ていられます。
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日暮れから完全の闇になった後、程なくシマフクロウがボーボー鳴く声が聞こえてきます。
本日はシマフクロウの出勤も早めで19:53に初飛来。
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水面の魚を狙っているのでしょうか、相変わらず威厳のある顔。
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この日はこれ以降あまり間を空けずにに何回か来てくれました。オスとメスが交互に来まして、双眼鏡に食い入るように眼を突っ込みます。肉眼でもフクロウがわかる距離ですが、双眼鏡の用意をおすすめします。たぶん何倍も楽しめます。
以下はこの日撮影した写真です。足環のあるのがオス、無いのがメス、撮影の時系列はばらばらです。
相変わらず威厳のある顔ですが、そのふわふわの胸毛に触りたい。
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体に比べて大きなこの羽!そして羽の縞模様がかっこいい。
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ただ止まっているだけだと優しい顔つき、ひょうきんな顔つきに見えないこともないです。
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が、羽を広げると優雅。
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何か眠そうな顔をした表情(^^;
瞬幕が少し降りているから?
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水面を見つめて魚の様子を観察し、狩のタイミングを計っているようです。
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ふわっとジャンプして、水面に。
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脚と爪を最大に広げて魚に襲い掛かる。
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顔を水面に近づけ、爪と足がえぐい角度で拡がり、水面に。表情も体つきも4枚くらい前の写真の生物とは全く違うようで、悪魔のような表情と体つき。私、生まれ変わったらシマフクロウのいる川の魚にはなりたくない。。。
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これは狩りとしては空振りしたときの写真ですが、この脚と爪、そして水しぶき。
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捕まえました。左脚一本で魚を捕まえています。オスの写真。
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メスが魚を捕まえたとき。こちらは右脚で掴んでいますね。利き足とかあるのかな?
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魚を食べるオス。
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濡れそぼって、なんか微妙な表情をしている写真。どことなく貧相(^^)
たまにこんな写真も撮れます。
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捕った魚を脚で掴んで、飛び立とうとしているところ。
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そのまま森の奥に戻っていきました。子どもに食べさせるのでしょうか。
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この日のフクロウは23時過ぎまで断続的に出現していました。眠眠打破とリポDの効果も切れてきたのか、さすがに眠くなってきたので23時15分に投光器の電源を落とし就寝。(最後のほうは、女将さんから投光器のスイッチのありかを教えられて24時まで満足するまで見てて良いよ、、、という感触でしたが)
4日目も長い一日でした。この日は羅臼岳にも登れましたし、シマフクロウの出没もよかったので満足です。しかしシマフクロウではカメラの限界も感じ、新しいカメラが欲しくなってきます。さすがに7年前のカメラだもんな。。。
明日の北海道5日目の予定は海に出ます。今度はダイビングではなく、海上でイルカとクジラを追いかける予定です。船の出港は11時30分。朝御飯も八時。比較的時間の余裕があります。ただ私個人は行きたいところもあり、懲りずに相変わらず早起きをする予定です。どんなに疲れていても北海道にいるときは早起きできるから不思議です。

知床最高峰・羅臼岳のお花畑~2014夏・北海道旅行・その8~

北海道旅行4日目。今日のメニューは知床半島最高峰の羅臼岳に登ります。昨日はダイビングで海の中に入り山と海をつなぐ川に暮らすシマフクロウを見て、今日は空の近くまでと慌しいこと、この上ない。しかしこの北海道旅行記録の最初に書いた通り知床が世界遺産に登録された理由の「海から陸へとつながる生態系がわかりやすく見られること」をまさしく見てやろうという壮大な目的があります。本当に慌しいけど(^^;
昨夜は日中のダイビングで疲労困憊の中、23時半くらいまでシマフクロウを眺めておりました。本日は4時起き予定でしたが、わがチームは疲労がたまっているせいか、集合したのは4時半過ぎ。しかも宿周辺はガスが濃く立ち込めている生憎の空模様。登山のやる気は削がれますが「ウトロ側は晴れているかもしれないし、せっかく来たのだから知床峠の上に出てみて羅臼岳の様子を見て、登るか判断しよう」ということにします。
しかしテンションだだ下がりで、のろのろ用意をします。相当だらだらして、5時くらいに宿を出発。当初予定では5時に登山口に行くくらいの計画だったのですが(^^)
まぁ羅臼岳往復ですからこの時間でも間に合うし、なんとかなるでしょう。
知床峠まで上がったら今日のターゲットの羅臼岳の様子がこんな感じで見えました。やはり羅臼側だけにガスが立ち込めているようです。
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山の上のほうは急な速さでガスが動いているようですが雨は降っていなさそう。ということで登山を決行に決めウトロ側の登山口へ。
羅臼岳の登山口は主に羅臼側とウトロ側の二つがありますが、夏にガスが出やすい羅臼側は敬遠してウトロ側登山口から登ります。ウトロ側の方が行動時間は短く初心者向きでもあります。
ウトロ側登山口は岩尾別温泉木下小屋から。羅臼岳の標高は1660mで、登山口の木下小屋の標高は200mほどなので約1400mの高低差。登りは5時間、下りは4時間がコースタイム。
完全に出遅れた私たちは7時前くらいに登山口の木下小屋に到着。今日の入山届けを見るとやはり4時半~5時くらいに入っているパーティが多く、6時台はほぼ皆無・・・。7月とはいえ夏休み前の平日なので中高年チームが多そうで、総勢50名くらいが山に入っているようです。コースは私たちと同じ羅臼岳日帰り往復が大半で残りは硫黄岳方面に抜ける縦走コースのようです。
さてさて、早速、登り始めますが最初の1時間くらいでもうヘロヘロな私・・・。まともな登山自体が極久しぶりなことに加え、連日の寝不足、前日のダイビングと疲労がたまっていることを実感します。登り始めは調子が出ないことが多いですが、それにしても「これはまずいぞ、、、」というくらい足が上がらない。でも、後悔は全くしていません。ぜーぜーいって、みっともなくとも登れるわけですし、これまでの疲労と引き換えの思い出はプライスレスです。
登山口から1時間40分で弥三清水へ。名前の通り冷たい清澄な水が流れている素敵な休憩ポイント。(妻が撮影)
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弥三清水ではエゾアカガエルがいました。知床で変温動物の両生類が活動できるのは限られた短い季節です。カエルは陽を浴びて短い夏を慈しむように盛んに活動しており、じーっと観察していると蜘蛛を捕まえて丸呑みにしていました。
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そこから70分くらいで大沢。7月でも雪渓が残っています。
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ここら辺はようやく春がきたよう。雪解けの地面から新芽が出ています。
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雪渓の上は高山植物が咲き誇るお花畑。岩の隙間や表面から可愛い花が咲いています。バテバテの私は休憩半分で写真を撮影します。
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登山道脇で見つけた高山植物たち。エゾノツガザクラ。丸いピンクの花がきれい。
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幻想的な三角形。これはチングルマの花が終わった後(たぶん)。
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ピンクの花はエゾコザクラ。日本では北海道だけにしか分布しないそうです。
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葉っぱに着いた水滴がきれい。妻の作品。
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高度を上げると、まだ咲いているチングルマがいました。
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登山道の左には三ツ峰の山肌が迫ってきます。高木帯は抜けて、すでにハイマツ帯に。
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右側遠くには羅臼岳の山頂も見えてきました。羅臼平のあたりから。
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ハイマツの中の登山道を行きます。
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お腹がすいたので頂上直下の岩清水前で昼食。飯を食って再び頂上を目指します。あと30分もがんばればきっと着くでしょう。バテバテながらもよくここまで来たものです。
この後は岩場をよじ登るので、首からカメラをぶら下げるわけにはいきません。私のカメラはザックの中へ。軽量なカメラを持つ妻がこのあたりを撮ってくれていたので彼女の写真を借ります。
頂上直下の岩場の辺りの写真。この岩の上が頂上です。一瞬で雲が立ち込めたり、霧が晴れたりを繰り返していました。(妻が撮影)
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岩の間に咲くイワブクロ。紫色がきれいな高山植物。(妻が撮影)
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12:53に頂上に到着。のんびり撮影しながら+私がバテバテ+お昼ごはんも途中で食べて、だったので、コースタイムより1時間多い6時間くらいかかりました。頂上は雲がうず巻き、晴れと曇りが数十秒間隔で変わるような不思議な天気。
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頂上から知床半島先端~ウトロ方面にかけて。半島先端側は雲に覆われてた。
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ウトロ側。中央やや右に写っている河口が岩尾別川ですからあのあたりから登ってきた。よく登ってきたもんです。写真左側に写っている線は知床横断道路。
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一方、羅臼側。写真でも一見で雲が多いことが分かりますが、ある程度の高さから下は分厚い雲海の下。今朝もそうでしたが知床と一口で言ってもウトロ側と羅臼側で全く天気が違うことも珍しくないようです。
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頂上のふとした崖際にも高山植物のイワヒゲが咲いていました。風が吹きつけつける厳しい頂上付近にも健気に生きている植物がいます。
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頂上を下りて羅臼平へ。今度はあの三の峰を越えて縦走コースに行ってみるのも楽しそう。
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後は延々と下り。だらだらと森の中を抜けていく道が続くので案外苦痛でした。もくもくと降りていきます。下りでは途中にコゲラが木の幹に穴を開けている様子を見られたのくらいが印象に残っています。
朝、出遅れたおかげでこの時間の登山道はほぼ貸切。嬉しいのですが、ここはヒグマの高密度生息帯ですので、一人だったら逆に微妙な気持ちだったかも?というくらい静かな登山道を味わえました。
登山口の木下小屋に着いたのは16:30くらい。すでに登山者の姿はなくひっそりとしています。登頂の記念に羅臼岳の山バッジを購入。
ウトロの市街地まで車で降り買い物をして、今日の泊地の羅臼側へ。
知床峠まで上がってくると雲海の上に羅臼岳がぽっかり浮かんでおりました。羅臼側の濃い雲海はまだ消えていないようです。
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羅臼側の様子。濃い霧の下に街はあります。この先は峠を下りて霧の中に突っ込んでいくのですが、ライトをつけないと恐ろしいくらいの濃い霧が立ち込めていました。。。
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まずは無事に羅臼岳に登ってこれてほっとします。しかし今思うと、あんな体調でよく登ったなと思わずにはいられないです・・・。皆さん登山前日はゆっくり休んで体調を調えましょう。
今夜も羅臼の鷲の宿で引き続きシマフクロウ探しです。登山で疲れた体に鞭どころかドーピングをしてフクロウを追いかけます。

シマフクロウが来る宿~2014夏・北海道旅行・その7~

北海道旅行3日目。ダイビングを終えた後はすでに夕方です。しかし今日はもう一個メインイベントが控えているのです。
本州には分布しない野生動物がたくさんいる北海道、例えばタンチョウ、ヒグマ、エゾシカ、キタキツネ、トド、オオワシ、エゾモモンガ、エゾナキウサギ、ゴマフアザラシ、、、まだまだたくさんいますが、そんな北海道限定っぽい動物の中でも観察するのがとても難しく、そして一度は見てみたいと憧れる動物がシマフクロウではないかと思います。今日の夜はこのシマフクロウを見ます。
見に行く前に少しシマフクロウの紹介です。シマフクロウは学名はKetupa blakistoni。名前にブラキストンを持つまさに北海道を代表する生物。アイヌ民族にとっては集落を守る神と崇められていました。シマフクロウは日本に生息するフクロウの中で最大のフクロウで、森を流れる河川域に生息し魚などを餌として広葉樹の大径木に巣を作るという人間の開発の影響を真っ先に受けそうな生態を持ち、事実北海道でも数が激減し今は道内には200羽程度しかいないとされています。そしてフクロウの仲間ですから活動時間帯は夜。こんな生態を持つ生き物ですから「野生のシマフクロウを見たい!」と思ってもシマフクロウが来る川に行っていつ真っ暗な森でライトを付けずに待つのは人間にとってもなかなか難儀ですし、ただでさえ数が激減している野生のシマフクロウの活動域に踏み込み、夜の活動時間帯にシマフクロウを見るために待つというのは、シマフクロウの繁殖活動に影響を与えかねず、あまり褒められた行為では無いと思います。私も北海道に7年住んでいましたが、その間に野生のシマフクロウを見たことはありませんでした。
何もない森で野生のシマフクロウを探すのはなかなか大変ですが、ある程度の確率で野生のシマフクロウを見られる場所が道内にも何箇所かあり、その筋の方には有名です。いずれも宿泊施設でその周辺にシマフクロウがやってきます。そのような宿の一つが羅臼の民宿「鷲の宿」。今回の旅行ではぜひシマフクロウを見ようと思い立ちこちらに2連泊することにしました。
能書きはこのくらいにして、鷲の宿の顛末を紹介してまいります。羅臼の昆布の海でのダイビングを終え、充足感と疲労感に満たされて鷲の宿へ移動します。
鷲の宿は羅臼の中心街から車で10分かからない程度の距離で、宿から知床半島を取り囲むように伸びる道道87号線が目に入るくらいの位置。シマフクロウが来る宿なのでもっと山奥にひっそりとあるのかと思ったら、案外街に近い。
鷲の宿へのアプローチ。左側の川に生簀が設置されて、そこに魚を放つとシマフクロウが食べに来るという仕組み。右側の普通の民家風の建物が宿泊棟で奥の茶色い建物が食事棟兼観察棟。川に向かってなにやらアンテナのような電柱のような工作物がありますが、これは投光器。夜行性のシマフクロウを観察するので投光器が必要なわけです。この投光器、最近バージョンアップされたと宿の女将さんが教えてくれました。仕組みは後述します。
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左・食事棟兼観察棟、右・宿泊棟。宿泊棟は見た目の通り極普通の民家。民宿ですから。外見は古っぽいですが、中はリフォームされていてトイレも含めきれいです。ただし2階はリフォームされていない由です。私は1階の部屋に泊まりました。
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宿の向かいの山。あまり高く無い山。この森の中にシマフクロウがいると思うとわくわくします。野生動物を見に行くときの「会えるかな?」というどきどき感が一番楽しいのかもしれません。
しかし夕方になって霧が若干出てきました。夏の羅臼は霧の季節。むしろ霧が出ない日のほうが珍しいかも。この日も日中のダイビング中は珍しくすっきりと晴れていましたが、夕方からは霧っぽくなってきました。
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観察棟付近から川の下流方向。川の半ばの岩に囲まれているあたりに生簀があります。写真奥の電柱が建っている道が道道87号線。
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川の半ばの生簀の様子。夕食後、生きている魚をここに入れてシマフクロウが来るのを待ちます。
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宿の上流側に少し歩くと、鳥獣保護区の看板とシマフクロウの生息地につき立ち入り禁止を促す看板がありました。
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宿の周辺をうろうろしたり、夜に備えて観察道具を揃えたりしているうちに夕飯の時間。
食事棟に集合し、ご飯を頂きます。女将さんの旦那さんが漁師さんとのことで、捕られた魚を出していただきます。キンキの煮付けが旨い!脂がのっていてこってりとしています。さすが。
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昼間のダイビングで腹が減っているので、ばくばくご飯を食べているうちに日も暮れてきます。
ご飯が終わるころ、女将さんから観察のルールを簡単に伺います。
シマフクロウの観察は観察棟の内部か宿泊棟の各自泊まっている部屋からに限定。生簀のある河畔に陣取るとかは無し。シマフクロウが採餌に来ている時は建物の外に出るのは禁止。
続いて投光器と撮影方法についても説明。何でも一ヶ月前に新しい機材を導入したそうで、1/80秒間隔で、1/800秒のフラッシュを焚くシステムとのこと。シマフクロウの眼にも人間の目でも検知できない位の短い時間間隔でフラッシュが光っているらしいです。肉眼で見ている分にはまったく実感は無い。1/80間隔でフラッシュが点滅しまくっているような環境ですので、シャッタスピードをこれより遅くすると多重露出撮影になってしまうとのこと。
絞りは好きにして良さそうですが、投光器があるとはいえ暗い屋外なので開放推奨。写真の明るさはカメラのISO設定で調整するようにとのことで、全体の推奨環境はシャッタースピードは1/80、F5.6でISO6400とのこと。ISO6400って最近のデジタルなカメラじゃないときついですね(^^;
私のカメラはロートルもいいところなのでISO1600までしかいかないし、望遠側の明るいレンズも無いのでどうなることやら。
またカメラの設定のシャッタースピードは1/80ですが実質的なシャッター速度はフラッシュの光の1/800で固定されるので、手振れ対策の三脚は必要ないとのこと。(使って悪いことも無いでしょうけど)
投光器の稼働時間は環境省の指導により24時までとのこと。
と、ここまで女将さんから口頭で説明されたり、システムの説明紙があって読んで理解をしようとしたのですが、頭ではわかっても、実際にやってみないとピンと来ない。。。
明日も泊まるし今日はどんなもんかいろいろ試してみよう、というくらいの気持ちで、単焦点の明るい標準レンズから望遠だけど暗いレンズまで一通り取り揃えて、さらに観察用に双眼鏡も用意し、観察棟で待機します。
みんなの機材が用意ができたら観察棟の川側の窓ガラスを外し、女将さんが生簀に魚を投入します。これが大体19:30頃。餌の魚は生きているヤマメとのこと。
当然、魚を入れたからといってすぐにシマフクロウが来るわけではない。相手は気まぐれな野生動物です。
ただここ数日は連日姿を見せているようで、今日も来る可能性は高いだろうとのこと。しかしそれが5分後なのか3時間後なのかは誰にも分からない。。。
野生動物であるシマフクロウに対し、餌を使って投光器で光を照らしみんなで観察するというシステムですので、いろいろ意見がありそうです。私個人としては何年もこのシステムで人間がシマフクロウの観察を続けている中、シマフクロウもこの生簀にやってき続け、シマフクロウのつがいが子どもを産んで育てていることからも、生態自体はとても安定していると思います。またシマフクロウを見たい人間がバラバラと夜の森に入ってむちゃくちゃなシマフクロウ探しをするよりも、この鷲の宿のような人間側の行動を完全にコントロールできて、観察のルールを徹底できるシマフクロウの観察場があったほうがシマフクロウの保護の面でも一利あるかと思います。シマフクロウの保護と観光(観察)は危ういバランスがあると思いますが、こちらはバランスを取り上手く機能している例ではないかと思います。
そんなことをつらつら思ったり、観察者で雑談したりしていると遠くのほうから「ボーボー・・・」と低い声が聞こえました。
シマフクロウの声です。
徐々にこの「ボーボー」の声が大きくなってきて、つまりだいぶ近くまで飛来しているのが分かります。オスとメスで鳴き交わしているようで、近くで「ボーボー」といったあと、遠くでもう一羽も鳴いています。
何の前触れも鳴く、羽音もなく生簀に舞い降りてきました!さすがフクロウだけあって全く羽音がしません。この時間が20:21。
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、、、と思ったら一瞬で魚を捕って森に帰って行きました。私のほうは↑の写真を撮ったあと、「広角レンズよりやっぱり望遠がいいかな?」と暗闇で慎重にモタモタとレンズを交換しているうちに、シマフクロウは行ってしまった・・・。
ここからがなかなか辛かった。本日、日中はダイビングをしていますし、私はこの3日間は毎日4時起きでウロウロしていたので、さすがに眠い。。。ちなみに明日も4時起きの予定ですし。
ついに21:00に妻が脱落。いつもなら「鷲の宿に来たのに小学生並みの21時で寝るのかっ!」という気になりますが、日中のダイビングの疲労もさることながら、明朝は妻も4時に私にたたき起こされて羅臼岳に登る予定なです。疲労は回復して欲しいですので引き止めません。私も眠いですもん。。。私の場合は半ば意地で起きているようなものです。
妻が去って再び暗闇と川の流れる音。観察棟は暗くしておかなければいけないですし、音も極力立てないようにしていますので、テレビなどがあるわけでもなく、真っ暗な中、無言。川の流れる音が単調で良い子守唄になり、川の向こうの木のこんもり具合がゴジラのような怪獣に見えてくる・・・。目を凝らすとやっぱり木だ、、、幻覚ではないですが、落ちる寸前だな、と自分でも分かります。
睡魔と闘うこと60分。22時になります。遠くでシマフクロウがボーボー鳴いている声はずっと聞こえるのですが、近づいてくる感じは無い。。。投光器の稼働時間は残り2時間ほど。今日はもうダメかなぁ、とあきらめも入ってきます。睡魔との戦いは一瞬気を抜くと、カメラやら双眼鏡やらを取り落としそうになる。
そしてさらに30分。シマフクロウの声は相変わらず遠いなぁ、と朦朧としながら待っていると突然やってきました!!!遠くでボーボー鳴いていたのはオスかメスかどっちかでもう片方の個体がやってきたようです。
川向の木の枝に止まりました。投光器から遠いので姿はぼんやりとしか映っていませんが。(暗い画像を無理やり見れる程度の明るさにしていますので、ノイズがひどいですがご容赦を。。。)
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眠気も一瞬で吹っ飛びます。
そして生簀に向かってダイブ!この写真は1/25程度のシャッタスピードでカメラを振っていますので、1/80間隔で発光するストロボが何回か写ってしまい多重露出になっています。ストロボの多重露出の意味が分かりました。なるほど。。。
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シマフクロウ生簀に到着です。
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待った甲斐がありました。今回は生簀付近に長期滞在してくれたのでじっくり観察です。
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捕った魚をくわえてます。眼力が半端無い。
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森の中に戻っていくシマフクロウ。このときも1/15くらいのシャッタースピードだったので、多重露出になってしまいました。
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シマフクロウが去ったあと、さすがに疲労で集中力も切れたので我がチームは解散。私も自室に引き上げます。
そして撮った写真を何枚か確認したのですが、↑のようにシャッタースピードを遅くしていると多重露出の写真が多くすっきりと写らない。やっぱり女将さんのシステムの説明どおりシャッターは1/80の固定が良いようです。しかしISOが1600までしか上がらない私のカメラで撮影した1/80のシャッタースピードでは明らかに光量不足・・・。
推奨環境は1/80固定、F5.6でISO6400。私のカメラはISO6400設定は出来ないので、代わりにもっと明るいレンズを使うという手もありますが、F5.6以上のレンズは広角か標準レンズしかなく、シマフクロウをそれなりに写すには200~300mm辺りがちょうど良い焦点距離の感触でしたので力不足。どう考えても私のロートル貧乏機材は推奨環境は満たせない限界です。、もう開き直ってレンズは暗い望遠レンズを使用カメラ側のISOを最大にしてシャッタースピード1/80でF値は最低に設定し、あとは家に帰ってパソコンの現像で何とかする、、、ということにして明日の撮影はカメラ設定は考えないことにしようと決定します。
その辺の考えを整理した後は、「明日は四時起きで羅臼岳登山だしゆっくり休まないとしんどいよな、、、」ということでシマフクロウのことは置いておいて、登山用に登山靴や行動食・カメラの予備のバッテリーなどを自分と妻のザックにつめこんで、起きたらすぐに出発できるように調えておきます。布団に寝ると一瞬で睡眠に入れるくらいの朦朧ぶりの中の用意です。
最後にシマフクロウが生簀に来ていないことを確認してから寝よう、、、と思ってカーテンを少し開けたら、
バリバリに魚を狙っているシマフクロウがいらっしゃいました。
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、、、まだ眠れねぇ、嬉しいのですが若干辛い(^^;
せっかく明日の登山モードのために広角レンズにしたカメラを引っ張り出し、望遠レンズに付け替え、撮影体制に。先ほどの撮影方針でいけるかの確認もしたいですし。
狩りの瞬間のシマフクロウの脚!こんな鉤みたいな脚なんですね。
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羽を広げるとやっぱり威厳がありカッコいい。羽の先端のシマシマ、根本の単色という配色も素敵。
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しっかり捕まえた魚を掴んでいる立派な脚。
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捕まえた魚を嘴に持ち替えて食べていました。目が白くなっているけど瞬幕が写ったのか。
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ふとした瞬間、シマフクロウがこちらを見ます。私は屋内にいるのですが見つかっているのか。見つかっているからこんな視線を送ってくるのか。思わず萎縮します。
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7枚前に魚を加えてカメラを見ている似たような構図の写真がありますが、足環の有無が違います。足環有り(↑の個体)がオスで、足環無しがメスとのこと。
最後に魚をくわえて森に帰っていきました。
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シマフクロウをお見送りしたのが23:11。投光器は24:00まで動くようですがさすがにもう眠気が限界。
北海道三日目はダイビングにシマフクロウに長い一日でした。そして明日の四日目は朝4時に起きで知床連山最高峰の羅臼岳を目指します。疲労もたまっており体力が持つか甚だ不安ですが、もうここまで来たら仕方ない。なるようになるさーっと、短い睡眠をとります。

知床ダイビング2本目!~2014夏・北海道旅行・その6~

北海道旅行の記録を再開します。
羅臼のダイビング、一本目が楽しかったのですぐにもう1本目!、、、、と行きたいところですが、浜に上がって昼飯を食って休みます。浜の番屋のようなダイビングハウスでインストラクターさん達と雑談をしつつ昼飯を食べ、そろそろ海に行くかと準備をしていると。。。
と、何だかカモメ達がいっせいに騒ぎ出したので浜に飛び出て眺めて見ると、、、小さな黒い鳥が勢いよく海に飛び込んだりして大騒ぎをしています。
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ウトウです。海にダイブして魚を捕っているようです。ウトウは天売島で2008年5月に見て以来、久し振りの再会。しかし彼らは体が小さい上に勢いよく海に突っ込んでいくので撮影するのは至難。。。
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しかし彼らが突っ込んでいる海に潜れたら面白そうです。嘴で突っつかれたりするのかな?いつかはやってみたい。
ウトウを眺めた後は浜に。ダイビングの準備です。
海を潜る準備をしていたら浜に打ちあがりかけているクラゲがいました。キタミズクラゲ。早速妻が触りに行きます。ゼリー状でぶよぶよして触ると気持ちいい。相手には迷惑だろうけど。。。
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入った海は相変わらずコンブだらけ。美しいです。
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しかし私は海に入ってすぐに、やらかしてしまいました。フィンを使って泳ぐわけですが、妙に足が軽い。。。フィンが外れてしまった!そしてコンブの林の中に埋もれてどこにいったかわからない・・・。視界も狭いし体の自由も利かないし。半分泣きながらインストラクターのお姉さんに助けを請います。
さすがプロで、すぐにフィンを見つけてくれましたが、私はわさわさ生えたコンブに視界が遮られて、全長50cmくらいある派手な黄色のフィンの行方が全然わからなかった。。。サンゴの海ではフィンを落としても見失うことはまず無いのですが、コンブの海は物を落としたら再び見つけるのは至難の業です。
ヤナギクラゲ。尾を引く足(?)が長くてきれいなクラゲです。
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ホヤの仲間、アカボヤ。あまり食欲が湧く見た目ではないですが、うまい。東北地方北部の太平洋岸の珍味です。
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クモヒトデの大群が海の底に。こいつは八重山の海でも良く見たけどこんな大群では見たことが無いです。
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大群が蠢く様はなかなか壮観。せっかくですので動画を撮ってきました。これも一見の価値があると思います。

名前は失念。カニの仲間。今回のダイビングでは比較的深い水深15m位のところを歩いていました。
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ウミエラ。海底に咲く不思議な花のようですが、これも動物。サンゴとかイソギンチャク系の動物です。
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海底のガラスの浮きにイトマキヒトデとウニが引っ付いています。何を好んでガラスに一緒に引っ付いているのか・・・。
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ホタテの貝殻の上にホテイウオの赤ちゃん (妻が撮影)
丸々して可愛いです。背景が白いから天敵に見つかりにくいのでしょうか。
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アツモリウオ。名前は源平合戦の平敦盛に由来しており、名前の通り派手な鎧のような見た目。(妻が撮影)
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コンブの一種、スジメの上に暮らすホテイウオの赤ちゃん。本当にちっこい生物を撮影するのが好きな妻です。 (妻が撮影)
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コンブの森に戻ってきました。コンブと一緒に森を作っているのはウガノモク。背が高く海面に向かって伸びている海藻です、。コンブの海は栄養が豊富で透明度は高く無い。しかし逆に透明度の低さが光が射すと幻想的でもあります。
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ダイビングの最後は昆布の海をフワフワ気持ちよく漂って、地上に戻ります。コンブの森を行くヤナギクラゲ。
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2本目のダイビングは潜水時間70分、平均水深11.8m、最大水深18.5m、気温は19度、水温11度。
羅臼のダイビングは潜る前は暗く冷たい海を想像していましたが、全く中身は違って、生物にあふれる豊かな海でした。その知床の海の豊かさを支える昆布をはじめとする海草達の圧倒的な生産量を実感できたのが一番良かった。
痺れるような時間に大満足です。ダイビングは南の海のサンゴ礁が一番!と思ってたのですが、北の海も侮りがたい。
本当に北の海のダイビングおすすめです。ちょっと機材が重いけど。。。
さてダイビングが終わって、記録をつけたあと、知床ダイビング企画さんと別れて、本日の宿泊場所に向かいます。すでに18時くらいで日が傾いておりますが、本日のメニューはまだ半ばなのです!