スイスに行く

旅行の記録が続きますが、北海道旅行のあと今度はスイスに行ってたのでその顛末をば。8月の半ば、急遽スイスへ。
タイベルギーカナダの次はスイスへ。なんだかんだ国外に
行きたくないと言いながらやむを得ず海外へ行くこと4カ国目。海外に行くのもだいぶ馴れた感があります。
いつも通り成田空港からスイスへ。
スイスへはスイス航空の航空機。10時半ごろに成田を出てチューリッヒ国際空港には現地時間の16時頃に着くのですが、所要は12時間余で日本時間では22時半頃。時差ぼけ辛い。。。
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機内の客層は7割日本人、3割日本以外の国籍の方か。。。日本人客の多くは登山ぽい格好をしていて、おばちゃん客多し。元気でお金と時間のある層はスイスの本場アルプスにも行く。中高年の登山ブームを実感しますし、その逞しさが嬉しい。
機内食うまうま。スイス航空はANAのスターアライアンスの仲間で、乗務員も日本人多し。日本発の便ですし、機内食も米や蕎麦が入っています。
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スイスのビールが飲みたいと言って出てきたビールには4ヶ国語で説明書きのあるビール。スイスは中学校の社会科で習った通り、多言語国家。ビールに記載されてあるのは多分、独・仏・伊・英語。
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ロシアの北側を飛んでいる時の車窓。湖やじめじめした湿地が果てしなく拡がっています。一個一個の湖沼には所有者も無く、もちろん生態調査とかもされていないのだろうなぁと推察します。こういった湖の一つを回りの土地付きで二束三文で買い叩き、沼の畔に掘っ立て小屋を建てて生物の潜水調査と釣りをしながらのんびり生活する人生も悪くないな、と妄想を膨らませます。人気の少ない寂しい湖沼にはなぜこんなに惹かれるのでしょうか。
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スイス着陸直前の機内食。軽食で野菜やきそば。これで日本食っぽいもの、しばらくさようなら。
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あれよあれよという間にチューリッヒ国際空港に着陸。
スイスといえば時計とビクトリノックス。正しく空港にもでかい広告がありました。こういう玄関口にイメージに応えておく広告を出しておくのは大事です。
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私を迎えてくれる人もツアーの仲間もいないソロの旅なので、自力で用務地の駅まで行かねばなりません。気楽といえば気楽ですがむしろ孤独感が強い。一人寂しくチューリッヒ国際空港をウロウロ。
この空港には鉄道が乗り入れているようなので、これを使って移動します。鉄道の切符は自動券売機で購入しますが、中身はドイツ語かよくわからない言語で書いてある。。。もうわからん。
一応券売機は英語表記できるので、なんとなく発駅と着駅を検索して支払うのですが、途中に割引券を持っているか?とかなんやら質問があります。正規料金を払ったのか神のみぞ知るですが、1時間くらい先の目的地に13.4フラン。1400円くらい。日本でも一時間の乗車時間で乗車券が1000円ならそんなもんか、とも思います。
切符を見ても発駅の名前も目的地の駅名もあるわけではないし、ドイツ語表記なので、ちゃんと買えた実感が無い。
切符の内容を察するにスイスは複数の駅の塊がブロックになっており、何ブロックを移動するか、経由するかで料金が決まるようです。私の切符は120ブロックから121、122、163を経由し921ブロックまで行くよう。しかし、日本のように改札口があるわけででもなく、各自電車に乗るような仕組みなので「もう知らん」という心境で電車に乗ります。
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電車に乗る前に空港の中で地元の人が群がっていた店で腹ごしらえ。綴りと絵から思うにプレッツェルの店。
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この店のプレッツェルは飛ぶように売れていましたが、しかし私にとってはパサパサで旨く無いぞ・・・、日本のまるごとソーセージほうが35倍くらい口に合う。。。しかも高いかった。500円くらいしたプレッツェルが残念でした。
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電車の案内板。基本ドイツ語表記なのですが、数字と地名で乗る電車の時刻を判断。
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空港からスイス国鉄の快適なシートにおさまり移動。
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スイス国鉄は優秀で時間の正確さは日本の鉄道会社並み。しかも人口が圧倒的に日本より少ないせいか、車内の居住性はスイスが上等です。2等でも十分快適で、日本の鉄道の大敗です。。
最下層の2等の座席に座りますが、周囲にアジア人は一人もいないし自分はどこに連れて行かれるのか、、、と思いつつ、日本のJR並みに正確(この辺は国民性が出るのでしょうか)なスイス国鉄に揺られて移動します。

クジラの骨を拾って洗って標本にする

北海道の海岸で見たミンククジラの死骸。死後、相当時間が経過し、ほぼ肉は無くなり骨格のみの状態、かつ骨は周囲に散乱し、長時間放置されてきたようです。朽ちるに任せるという状態だったこと、妻が骨を持って帰りたいと言い出したことから、散らかっている骨の中から手ごろなサイズを持って帰ることにしました。
持って帰ってから標本にするまでの様子を紹介します。方法は適当ですので、内容に責任は持てません。ちゃんとした骨格標本を作りたい、という方はしかるべき文献・サイト等を確認してください。ですが、素人の思いつき、適当にやってもこのくらいはできるよ、ということです。

①骨を選ぶ
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この中から持って帰る骨を選びます。クジラなので一個一個の骨も相当でかい。持って帰らなければいけないですのでザックに入るくらいの手ごろな大きさの骨を物色します。

②海で骨を洗う
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クジラの死体はウジまみれ、また7月という気温が高くなる季節がら、ものすごい匂いを発しています。
少しでもきれいにするべく、まずは手近な海水で洗浄。↑の写真は海に向かう妻の後姿。人間と比べてこのくらいの大きさの骨を持って帰ります。なお、素手で骨を持っていますが真似しないでください。この日は道具が無く仕方なかったものの、動物の死骸は寄生虫やら感染症やらなんやら持っている可能性がありますので、素手で触らずビニール手袋や持ち帰る袋越しに触るようにするべきです。
骨についているウジやなんやらは海水であらかた落ちますが、匂いはいかんともし難い。

③運搬
車に持って帰って適当な買い物で貰うようなビニール袋に収納しますが、漏れ出てくる香りが強烈・・・。コンビニに寄って厚手のビニール袋を購入し、三重に包んで持って帰ることに。これでさすがに匂いは漏れ出てこなくなりました。骨はとがっている部分もありますので厚手のビニール袋が具合がよく、そして袋がザックやカバンの中で袋が破けたら大惨事なので袋はケチらずに。
北海道から羽田に戻る際、骨はビニール袋に包んだまま機内持ち込みのザックの底に入れておきました。手荷物検査ではひっかっかることは無く、中は検められませんでした。しかしもし空港で袋を開けてくださいと言われれば、異臭騒ぎ、軽いバイオテロを起こせそうな気がします。麻薬取り締まり犬がいたら嫌だな、と思い緊張します。
持って帰ってきたビニールの包み。開けるとものすごい悪臭がすると思われて、さすがの私も帰宅後1~2日くらい放置・・・。
といっても、いずれも処理しないといけないので勇気を出して処理をします。水で流しながらの作業が想定され、屋外の流し場のようなところで作業を進めたい。
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↑問題のビニール包み。
覚悟を決めて、骨を洗う石鹸(といっても私がいつも使うボディソープ)を用意し、水を全開で出しながら、息をつめて袋を開いていきます。無駄に厳重に密閉されているので、袋の口を解くドキドキ感が高まる。
出てきた骨がこれ。
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写真を撮る必要が無ければさっさと洗い流したいものです。臭いはやはりすごいですし、骨の陰や落ちきっていない肉からは海水洗浄で取りきれなかったウジちゃん達が”コンニチハ”しています。ビニール袋に一週間入っていたくらいでは元気いっぱいなままなんですね。写真中央右下の色が濃い部分はまだ少し肉が付いていてその上の小さな白い線はウジちゃんですがそんな情報は要らないですよね。わかっていますが書きたい。

④物理的な洗浄作業
さて骨を洗っていきますが、上にも書いたとおり思い付きで作業を進めます。
まずは水を流しながらボディソープで洗浄。とりあえず素手で触っても嫌じゃない状態にもっていきたいのと、この悪臭を何とかしたい。洗浄道具は宿泊先のホテルで使っていた使い捨ての歯ブラシを持って帰ってきたもの。
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クジラだって哺乳類ですから、肉は熱を加えたほうが骨から綺麗に外れるかなと思いまして、シャワーの温度を最高にして洗い流します。ボディソープを付けては歯ブラシで擦り、熱水シャワーで洗い流すの繰り返しです。このくらいになると見た目はともかく、臭いはだいぶマシに。

⑤化学的洗浄
ボディソープ+歯ブラシで物理的に洗浄した後は、化学的に洗浄。強力な異臭の素はクジラの肉が腐敗したようなものと考えられますので要はタンパク質。タンパク質を分解すれば、ほぼ匂いと汚れは解決するのでは、、、と思います。タンパク質を分解するものといえば、トイレや風呂の排水溝の詰りを取る洗剤(下の写真に写っているのはダイエーのPB商品ですが、分かりやすい商品名でいえばパイプユニッシュとか、あの類のものです。→パッケージデザインはこんなの)がありますので、骨にぶっ掛けて、静かにお風呂の温度くらいのお湯を注ぎ、骨がヒタヒタに浸かるくらいにします。
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その後、放置すること一昼夜。(子供がいじったりカラスがいたずらしないような場所で骨に洗われて頂きます)

出てきた骨がこれ↓
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だいぶまともな見た目になったのでは無いでしょうか。匂いは分解されたタンパクと骨と塩素の混じったような匂いが仄かにします。

⑥漂白作業
次は骨っぽい白さを出すためのに漂白作業です。⑤が終わった骨を一度軽く水洗いし、漂白剤に浸けます。家庭にある漂白剤といえばやっぱりコレ→
漂白剤の銘柄は何でもいいのですが⑤で使う洗浄剤は塩素系のものですので、漂白剤も塩素系にしてください。くれぐれも酸素系漂白剤を使わないように。
漂白剤も適当な量を骨にふりかけ、骨がひたひたになるまでお湯を注ぎ一昼夜放置。
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当初、洗浄剤と漂白剤の濃度がよくわからず、あまりタンパクが分解されなかったり、漂白されなかったりということがあり、⑤と⑥を濃度を変え2~3度繰り返しました。
そのあとの骨がこちらです。
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もう少し漂白剤を濃くすれば真っ白になるのかもしれませんが、濃い漂白剤は骨を痛めそうなのと、あまり真っ白すぎても好みではないので、この程度で漂白は終えました。
⑥乾燥
水で漂白剤と洗剤を綺麗に洗い流し、風通しの良い日陰で陰干しします。
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よーく乾燥させたら出来上がり。
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裏側はこんな感じ。
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一部にうっすらと茶色いシミが残っていますが、ひとまずコレで完成。茶色いのが気になったらまた漂白剤に漬け込めば白くなるでしょう。
匂いは無臭。

しかしこの骨はどこの骨なんだろうか。知り合いの獣医さんに聞いたところ、頚椎か胸椎の辺りの骨なんじゃないかな?とのこと。人間で言うと首の骨の辺りのようです。

北海道旅行のお土産

北海道旅行、、と言っても、7年くらい住んでいたこと、通販の普及と年に2~3回くらいは北海道に行くので、大して物も買わない。今回は特に生物相手が忙しかったせいか、六花亭のお菓子と知床の海産物を実家に送った他、自分達には物を買ってこなかったですが、自分達へのお土産を紹介。
お土産① 羅臼岳の山バッジ
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山の売店で売られている山バッジ。私は自分の足で登頂した山のみ、バッジを買ってくることが許されるルールです。今回は羅臼岳のバッジを登山口の木下小屋で購入。400円ほど。
お土産② ホンコンやきそば
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S&B食品が発売しているホンコンやきそば。S&B食品は全国的にゴールデンカレーやチューブタイプのわさび・ショウガ・ニンニクを売り出している大手食料品メーカーですが、このホンコンやきそばはなぜか北海道その他一部地域でのみしか売り出されていない商品。まるちゃんの「やきそば弁当」やキリンビバレッジの「ガラナ」、雪印の「カツゲン」といった食料品が本州でも有名な会社の製品であるにもかかわらず北海道のソウルフード的なポジションを獲得し、北海道物産展とかがあると売られているのに比べると、ホンコンやきそばはまだまだ知名度は低い。北海道内では極めて普通にスーパーマーケットに売られていますが、そのパッケージの怪しさから、いまいちマイナー。北海道の人は北海道外でほとんど売られていないという事実を知らない気もします。
私は大学に入学してスーパーでこいつを見つけステレオタイプの怪しい「中華コック長」のイラストが好きで買って以来、愛用しております。調理方法も独特で、予め麺に調味料が練りこんであり、お湯で麺を茹で、そのお湯に調味料が溶け出しますが、さらに熱を加え、水を飛ばし、程よい水加減になるまで炒める商品。調味料をいったん茹でて水に放出し、再度それを吸収させるという独特な味付け法なのです。
その調理法ゆえに水の分量、火加減どれをミスってもべちゃべちゃになったりいまいち固い焼きそばになったりと、とても繊細な料理なのです。
しかし、ためしにamazonで検索したら出てきました。まさかホンコンやきそばまで通販で手に入るとは…。買ってこなくて良かったかな。すごい世の中です。

お土産?③ ミンククジラの骨
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知床で見つけたミンククジラの死骸。死後かなり経過し肉はほとんど無く、キツネや海鳥に荒らされたのか細かな骨はばらばらに散乱しています。学術的な骨格標本にするとかは無さそうなので、ばらばらに散らかっている骨を一片持って帰ることにしました。頭の近くに本体から離れて散らばっていた手ごろなサイズを物色。洗浄・漂白をして上の写真のようにそれなりにきれいな状態にしました。
次のページでは骨を拾ってくるところから洗浄まで作業を紹介します。

北海道に持っていったカメラとか双眼鏡とか~北海道旅行エピローグ~

長かった北海道旅行。帰ってきて荷をほどいて、なに気なく荷を整理して、双眼鏡やカメラなどの光学機材をちゃぶ台の上に拡げていたら、こんな量になってしまいました。よくよく考えたら光学機材をこんなに持っていった旅もこれまでなかったな、、、と。(↓写真は携帯電話で撮影したものです。)
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こんなに機材が多いのは海の中のダイビングから、登山、シマフクロウやシャチなどの野性動物の撮影といろいろやることがあったためです。しかも私と妻の二人分も用意していたので本当に大量。
ごちゃごちゃと写っています。
中央やや左にいる一眼レフは社会人2年目の夏のボーナスで買ったCanonのEOS40D。発売された頃はとても評判が高く人気があった機種ですが、なんせ7年前の機種でロートルもいいところです。昼間の撮影はともかく、今回の夜のシマフクロウでは高感度特性に限界を感じました。このカメラを使い始めて、初めていかんともし難い限界を感じました。これまではカメラの性能と言うより、私のへぼ腕がネックだったと思いますが。やっぱり高感度の画質は最新の機種の足元にも及びません。
その他、一眼レフ用に広角ズーム、望遠ズーム、中距離の単焦点レンズ一個を交換レンズとして持っていきます。レンズ交換がめんどくさくてあまり使いませんでしたが。
左に写っているのはCanonのPowerShot G12。これはダイビングの水中撮影用と陸上で一眼を出すのがめんどくさいときとちょっとした動画を撮りたいときに使います。
2010年から4年頑張ってくれましたが、この知床旅行で初の故障。。。肝心要のシャチを追っかけている最中にレンズが引っ込まなくなってしまいました。帰ってきてすぐにキャノンの修理センター行きです。
右上に写っている小さな黒いカメラは妻用CanonのPowerShot S90。小さいカメラですが、普通のコンデジよりワンランク大きいサイズのイメージセンサーを持ち、綺麗な写真が撮れます。正直なところ妻のS90は私の一眼レフより素敵な写真が撮れるのも多い。感性は大事だなと思います。これも5年間くらいの機種でもう3~4台くらい後継機種が出ているロートル気味になっていますが我が家ではまだまだ現役。
左上の透明プラの塊二つはG12とS90の防水ケースで、海に入るときカメラを入れておくケース。これがスーツケースのなかで微妙に場所を取り邪魔くさい。飛行機に持ち込むときは気圧の変化に気を使うし、防水のパッキンのゴムにほこりやごみがついて隙間から水が入ってこないか気を使うのがまためんどい。妻はこの手の事には全く無頓着なので、二つともメンテは私が担当します。
中央~右にケースに入っていますが小型の双眼鏡二つ。

私が使うのがPENTAX 双眼鏡 Papilio
妻が使うのはNikon 双眼鏡 スポーツスター

野性動物を見に行くとき双眼鏡は必携アイテムと私は考えます。カメラより重要です。肉眼の延長で近~中距離の動物をど迫力で動物を見るもよし、肉眼では見えないような遠くの動物を見つけることができます。今回の旅行でも双眼鏡がなければまずマッコウクジラは確認できなかったでしょう。(双眼鏡やその選び方についてはこちらでも書いていますので、よければご参考に。)
旅行の邪魔にならない小型で廉価な良質な双眼鏡を作る日本のメーカーに感謝いたします。

あとはこれらのカメラのバッテリーの充電器、予備バッテリー、フィルター、記録メディア、水中ライト、レリーズなどがごちゃごちゃと。写真に写っていない他の大物としては三脚もあります。
旅のスーツケースの3割くらいはこれら機材が占めていたかもしれません。気忙しいですが、旅先で「アレを持ってこなくて失敗した」という想いも悔しいものですから、必要そうなら持って行くことにします。今回の旅行ではみんなそれなりに使って帰ってまいりました。

北海道旅行フィナーレ!釧路動物園→帰京~2014夏・北海道旅行その13~

2014年夏の北海道旅行最後のエントリーです。
羅臼沖でシャチを追いかけた我々は北海道旅行最後の泊地、釧路へ向かいます。
ホエールウォッチング中は夢中で気づかなかったのか、クジラ船から下船後、私も妻も疲労困憊に加え全身が極度の筋肉痛に襲われるようになって来ました。昨日の羅臼岳登山がメインの原因だと思いますが、諸々疲労がたまっていた感はあります。この午後から急に筋肉痛が出てきました。知床のアクティビティが終わって気が抜けたからでしょうか。
肉体的な筋肉痛もさることながら、精神的にも磨耗してしまい、好奇心の飽満感はマーライオン並みに戻しそうなくらいぱんぱかりんで、どこに寄る気もせず本日の泊地の釧路に直行。
釧路市は言わずもがなの道東第一の都市。そして学生時代に何度も来た街で、平野の河口に開ける街の感じが新潟に似ています。それと食い物は道東の旨い魚や肉や野菜が集まる場所、また孤独なフィールド調査から生還して久しぶりに文明に抱かれるのが心地よかった覚えがある、なんとも懐かしい街でなんとなく無意味にうろうろしたくなるのですが、今回は疲れすぎてうろつく気にならないぞ・・・。
釧路到着後、美味しい寿司屋に入ったのですが、疲れすぎたせいか寿司もよく食べられず、なんと二人で25貫で店を出てきてしまうありさま(我々夫婦二人は通常でも40貫は食べるし、空腹で手加減しなくて良いなら70貫はいきます)。疲れでご飯が喉を通らないというのは初めての体験でした。そしてこのとき思うように寿司を食えなかったというのは今でも後悔の種の一つになっています。
今夜は釧路駅前の釧路ロイヤルイン泊。スーツケースを車から下ろしそれを引きずってホテルの中に入るのすら辛い筋肉痛。夫婦揃って変な体付きで苦痛に顔を歪めながらチェックインしていたので不審がられなかったかな。
部屋に入って明日の帰京・帰宅のために荷物を整理して、妻はあっという間に20時半に就寝。
私は一杯飲みたかったものの、筋肉痛のためホテルの外、セイコーマートにすら行く気にならず、ホテルの自販機でビールを買ってきて一人寂しく乾杯、北海道旅行最後の夜を過ごします。
街の灯を眺めながら、今現在の夜の羅臼岳の登山道や羅臼沖のクモヒトデやシャチに想いを馳せる、、、というような感慨に浸る間もなく、ビール一缶であっという間に就寝(多分21時半頃)。翌朝、布団も被らず右手に空のビールの缶を握ったまま死んでいる自分を発見することになるのです。
さて北海道最終日。今日は午後の釧路空港発の便で帰京です。帰りたくないけど、人が全く亡くならず、物も壊れない大災害でも起きて3年くらい帰ることができなくなることを期待しますが、そんなことが起こるわけもなく。
まずは朝食。今日は釧路ロイヤルインの売りは朝食バイキング。私なんぞは北海道内ではセイコマ至上主義なので、朝飯はセイコマ(ホットシェフがあればなお良し。さらに朝からホットシェフでカツ丼(無ければ親子丼でも可)が並んでいればさらに良し)で満足なのですが、妻はやたらホテルの朝食バイキングが好きなのです。客室のアメニティや立地やなんやらよりとにかく朝食バイキング、特にパンが旨いか、これが重要。
この日の宿泊は北海道の最終日、私の我がまま満載のハードスケジュール知床旅行に付き合ってくれた妻への感謝の念も込め、朝食バイキングの評価が高い釧路ロイヤルインを用意しました。
とにかく朝になって妻を起こして朝食会場に。さすがに二人とも疲れきっていて起きたのは8時くらい。私も釧路の街中の宿泊なので、戦闘モードを解除してこの日は早朝の出歩きはしません。
朝食は道東産の魚・肉・野菜・乳製品にあふれていて美味しい。今回の旅行で初めて物質的な贅沢を味わっているかも・・・(^^;
焼き魚が釧路から根室沿岸で採れた魚たちを使ってあるのが良いです。朝からザンギとか阿寒ポークのカツといったガッツリメニューがあるのも素敵。小技ですが地元産野菜を使ったメニューもちらほらあり嬉しいです。
普通の白米飯も北海道米で美味しかったですし、ヤッコとか大根おろしとか地味だけど胃袋にはやさしいメニューもあります。私は米好きなので、このバイキングの売りであるパンはあまり食べなかったけど、某サイトの口コミでも高評価なのできっとパンも美味しいのでしょう。
朝食と同じメニュー+刺身・炉端(道東産のホッケ・牡蠣・ホタテ・サケ・サンマ・カレイ・ツブ・ホッキくらいの種類数は増やさなくて良いけど道東産には絶対こだわる)を出して、一人3000円(アルコール別会計)くらいで、夜もバイキングをやればいいのに、とか思ってしまいました。このメニューならその辺の居酒屋に行くより絶対こっちにきます。3000円じゃ安すぎるかな。。。ワンドリンク付きで4000円でもいい。それでも安すぎるか、と言うくらいの充実振りです。
優雅な朝食を終え、北海道滞在最終日の行動を開始いたします。この日の行動は13時発の東京行きの飛行機で帰京、その前に9年ぶりの訪問となる釧路動物園も訪問しようと思っております。
ホテルを名残惜しくチェックアウトして、釧路動物園へ。
、、、しかし、相変わらずひどい筋肉痛で思うよう動けない。走れないしよく歩けない。少しの荷物が重いのも難儀なので、広角レンズをつけたカメラだけを持って車から降ります。
駐車場近くの西門から、釧路動物園に入場です。
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入場したのは、10時。帰りの飛行機やレンタカーを返す時間から逆算して動物園は11時半くらいには出ないとまずい。ですので1時間ちょっとの滞在時間です。一方、釧路動物園の面積は国内最大級で、とにかく広い。ひどい筋肉痛でうろつくにはちょっとには辛い。
よって短時間で見るポイントを絞ります。
せっかく北海道の動物園にいるので、北海道の動物を中心に見ていきたい。なかでも釧路動物園の目玉のひとつになっているのがシマフクロウの展示。一昨日昨日の夜とシマフクロウは見てきたけど、昼間のシマフクロウの様子も見たいところです。他のフクロウ類の展示も充実しているので、これは押さえておきたい。一方でとっかりブログの本来の趣旨であるアザラシの展示は9年前に来た頃と比べてもそれほど目新しい物はなさそうなので、優先順位は低くてもいいか。。。。
そこで動物園の最奥部にいるシマフクロウをめがけて一直線に進み、帰りがけにアザラシを見て出てくることにしました。その他、特に海外産の動物は基本的には無視します。
早速入場して歩いていきますが、釧路動物園は湿原の縁というか原野と山の境のような場所に位置し、文字通り土地には困らず造られているので、本当に広い。
足を上げるのも苦痛なくらいの筋肉痛なのでノロノロ進みますが、なかなかシマフクロウの展示にはたどり着かない。普段なら何てことの無い坂が太ももに牙を剥きます。
ようやくたどり着いたシマフクロウの住処。なかなか奥の方にあります。広めのゲージに緑が溢れた本来の生息地である森の環境に近い形で飼育されていました。とても静かな位置で、大事に扱われていることがとても良くわかります。さすがシマフクロウ。
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シマフクロウは止まり木の上でじっと寝ています。広角レンズしか持ってきていないので顔の表情までは写せなかったのが心残り。
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シマフクロウの餌。オスなんてそんなもんさ、、、(;ω;)
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シマフクロウを見たら、もう西口に引き返すような形で移動。
北海道にいる小型の肉食獣のエゾクロテン。これも一度野生のものを見てみたい。かわいい顔をしていますが牙は獰猛です。
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北海道を代表する大型肉食獣のヒグマ。ずいぶん近くに寄ってくるので迫力があります。飼育している動物園ならではの迫力。
ここまでガラスに近づいてくるのは訳があります。
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ヒグマの説明板の脇にはヒグマのおやつを投入できる口が。子供たちがおやつを投入するとひぐまがガラス越しの近くにやって来る仕組み。アクティブなヒグマを見るのは楽しいです。
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エゾフクロウ。止まり樹に仲良く並んでいました。シマフクロウより手頃なサイズでかわいい。目も昼間のせいかつぶらですし。
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シロフクロウ、地べたにすわる。こいつは北海道にとっては北極圏からの食客。日本のフクロウより精悍な顔つき。地べたに座っているけど。人間の近くにいるけど。
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思わず動物たちを見るのに時間がかかってしまったのと、筋肉痛で動くが鈍いのとで、なかなかアザラシプールにたどり着きません。
しかし体が思うように動かないので走るわけにもいかず、焦るけどあまり早くない早歩きの変な状態。
ようやくたどり着いたアザラシプール。2005年以来9年ぶりの訪問ですがこんな感じだったかな?
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メンバーはゼニガタアザラシのみのモノクラス編成。
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アザラシプールで暮らす面々。面々は9年前と比べれば大分入れ替わったか。ゼニガタアザラシの飼育下の寿命は25~30年と言われています。ですので超大雑把に言うとアザラシの年齢×3が人間の年齢くらい。人間界の9年はアザラシ界の27年~30年。そう考えると時間がたったな、と思います。
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、、、感慨に更ける間もなくアザラシプール滞在時間5分で出口へ。たぶんアザラシを水族館・動物園に見に行って最短の観察時間だったと思います。無念ながら飛行機の時間が迫ってきているのと自分が素早い動きができないためです。
レンタカーのガソリンを入れて返却し、釧路空港へ。釧路空港から羽田空港へ。
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夏の入り口らしい積乱雲を抜けて東京へ。世間は海の日の3連休。
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これから夏の大冒険に向かうと思われるおおはしゃぎの子供たちでごった返す羽田空港に到着です。
もっと北海道にいたかったなー、と思う一方で体も筋肉痛でズタボロ、心も好奇心が磨耗しつくすほどはしゃぎまくってきた5日間で、これ以上のアクティビティには耐えられなかったし心も追い付かなかった気もします。
一回で全部味わうにはもったいない。
振り返ってみると知床の世界遺産の心意気である、山から陸まで一体となった生態系を文字通り羅臼岳のお花畑から山から流れる川に生息するシマフクロウ、海岸の豊かな昆布の森から海底のウニやホタテやホテイウオ、沖合いのシャチのジャンプまで見て、実物に触ることができた旅でした。知床の山が霧に巻かれがちなこの季節にしては天気にも恵まれた旅でしたし、日頃の運の悪さを貯めて幸運を放出したような知床滞在にできました。
超ハードだったけど。富士山八ヶ岳ベルギーよりハードでした。。。
しかし帰って落ち着くと、困ったことに知床の秋の海、冬の海の様子も見てみたくなりました。。 
これはまた行かないといけません!その時はまたここで紹介したいと思います。

潜るマッコウクジラ・跳ねるシャチ~2014夏・北海道旅行・その12~

羅臼沖でのホエールウォッチングの続きです。

シャチたちのジャンプ
をたっぷり眺めた後は、船長の「マッコウを探しに行くぞ~」の号令のもと、シャチ海域を離脱しマッコウ探しです。といっても乗客の肉眼で見つけられるものではないですから、船長と船長をサポートするお姉さん任せなわけですが。
操舵室にはソナーやらマッコウレーダーやらが備えられているのかまでは不明ですが、「やはりマッコウクジラは難易度が高く、簡単に見つかるもんじゃないよな~」とか思いつつのんびり海上の様子を見ながら過ごします。
羅臼沖は魚が豊かな海。ホエールウォッチング船以外にも漁船が行き交います。むしろ漁船の方がメインな海ですが、漁師さんたちは深夜に出て朝方帰ってくるので、我々の乗っている観光船と行き交う方がレアなのか?日ロ境界線も近く国後島も大きく見えます。
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マッコウが出るまで暇ですから、海鳥の写真を撮ったりします。小さい上に高速で動くのでピントが合わすのが難しい。写真の鳥はずいぶん派手に見えますが、オシドリのオスかなぁ・・・?海によくいるミズナギドリやカモメの形態では無いような気がしますし、となるとカモの類だと思うのですが、オシドリが知床半島と国後島の間の海にいるのだろうか。。。
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船が全速で走ること15分。なかなか新たな動きも無い。やっぱりマッコウは難しいよなー、と思いつつ、他のお客さんたちもなんとなく所在無くなってきた頃、「マッコウの噴気を見つけた」との船内アナウンス!
船内が俄に色めき立ちます。私もその流れにのって舳先近くにへばりつき、双眼鏡を取り出します。噴気は船から進行方向11時とのアナウンス。確かに海の中から蒸気が吹き上がっていましたが、これは、遠いぞ。。。肉眼のお客さんはおそらく見えますまい。
揺れる船の上で頑張って望遠レンズを駆使して撮影したのが以下の写真。遠さが実感いただけるのではないでしょうか。
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船は全速でマッコウに向かって進んでいきます。海の上なので距離感がよくわからないですがまだ2~3kmくらい?私も必死に双眼鏡で噴気を追い続けます。しかしこの揺れで双眼鏡を使ったりカメラのファインダーを覗くと普通の人なら酔ってもおかしくないぞ・・・。私は何の因果か船に強いのでどうってこと無いですが、自信の無い方は酔い止め薬を服用したほうが良いでしょう。
マッコウの噴気は、まだ肉眼では見えない距離です。
あと1~2kmくらいに近づいたかな、、、と思ったその時!
マッコウクジラが尻尾を上げてしまいました。マッコウクジラの尻尾から落ちる水の量はものすごい量。体の大きさが推測されます。
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しかし、マッコウクジラが尻尾をあげるときは深く潜るとき。この後しばらく海面に浮上してきません。
船長のアナウンスから「あ~~~!」っという声が。双眼鏡を見ている客からも「あ~~~!!」っと声が上がる。私もファインダーを覗きながらまっっっっこ~~~~~!!!ってなもんです。
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近くでは見られなかったけど、確かにマッコウクジラはいるということが見られたからまだ運が良かったと思うことにします。
船長からは「潜ってしまったもんは仕方ないので、再びシャチに行く。途中でマッコウがいたら考えるけど。」とアナウンスがあって、進路を変え再びシャチのいる海域へ移動です。
ほどなくシャチの海域へ。すぐに見つかるシャチたち。君たちはお手軽でいいね。(注;この季節シャチを見られるは相当運が良いことなのですが、感覚は麻痺して来ます)シャチたちはマッコウクジラより相当知床の沿岸寄りにいました。
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鎌形の綺麗なシャチの背ヒレ。
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今回見たシャチはすべてメスか子供のシャチでこれでも背鰭が短いようです。オスのシャチは背鰭の高さだけでも2mもあるそうな。しかし警戒心も強くメスや子供よりなかなか近づけないとのこと。
この日のオスのシャチはロシア側海域境界線近くにいたようで姿は見られず。
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一頭のシャチが足ヒレを高く持ち上げ、水を跳ねあげました。
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跳ね上げた水が尻尾に降り注ぎ、水滴が弾けます。綺麗ですね。シャチも遊んでいると思います。
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こちらの写真の背景は国後島。国後島もすぐ側。北方領土には北海道ではレアな生き物がゴロゴロいるそうで一度は行ってみたい。
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遊んでいるシャチ。複数頭でじゃれあって遊んでいるようです。
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ここでホエールウォッチングは時間切れ。シャチに別れを告げ羅臼港へ帰港する進路をとります。もっと見たかった。。。
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船は速力を上げて羅臼港へ。航跡が名残惜しいです。
すれ違った他社の船。お客さんは救命胴衣を着用。私たちの船の客も着用しています。
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帰り道でもイシイルカの相当の数の群れが左舷右舷両側で跳ねまくっています。しかし相変わらず姿は捉えられない。。。
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羅臼港近くまで戻ってくるとサケマスの定置網が目に入るようになります。改めてシャチやクジラと人の生業の近さを実感します。
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羅臼港近くで船内放送で船長さんが「羅臼は陸からマッコウクジラの噴気を見ることが出来る世界で唯一の場所。」と自慢気に言っていたのが印象的でした。たしかに陸から近いところでシャチが跳ねていました。私の写真の背景に羅臼の街が入っている写真が何枚かある通りです。マッコウも近くによってくることもあるのでしょう。羅臼は漁業も好調そうな上に観光資源も豊富で豊かな街の印象でした。
そして羅臼港に帰港したら慌ただしく次の14時便のお客さんと入れ換え、、、本当に着いた途端です。がーーっと降りて、ぶわっと乗って、ががっと出港していきました。乗るときに撮り損ねた本船の写真をまた撮り損ねてしまった。。。船が気になる方は知床ネイチャークルーズさんのサイトで確認ください。
このホエールウォッチングが今回の知床旅行の最後のアクティビティ。天気もなんとかもったし、季節外れのシャチをたくさん見られましたし、遠くにマッコウクジラ、姿はよくわからなかったけどイシイルカ(の上げる水しぶき)も見られましたし、最後を飾るにふさわしく、なかなか良かったと思います。
羅臼帰港後は近くの道の駅ですっかり虜になった羅臼の海で育った昆布を買って帰ります。しかし海底からわさわさ生えている昆布がこの値段で売られていたら、、、と下世話な勘繰りをします。
遅い昼ご飯を食べたあとは知床と友人と別れ、本日の泊地、釧路へ。
この長かったような短かったような知床半島を山から海までを満喫する旅のフィナーレも近づきつつあります。